最高傑作。ミニマルやエレクトロニカ、クラウトロックなどが好きな人にはぜひ薦めたい。
★★★★★
プログレが大して好きでない私が書きます、
プログレ好きでない人の方がピンと来る作品。
評判があまり良くないので、
今まで避けて来てしまったが、
実際のところはかなり素晴らしい。
完成度が非常に高いアルバム。個人的には最高傑作だと思う。
Disciplineよりもずっとポップで、より精緻な印象を受ける。
僕は正直あまりプログレ好きじゃないし、
このバンドの70年代の作品とthrakは聴いたが、
半分以上さしてピンと来なかった。
名盤と言われているRedなどは暗いだけで良く分からんというのが正直なところだった。
しかしこのアルバムでクリムゾンを大分見直すことになった。
ミニマルな反復フレーズや複雑なリズムと、
ここぞと出てくるギターやボーカルのメロディの絡みは、
非常に非常に美しい。
コーラスのかかったクリーントーンの響きや
マリンバのような音が水のように流れる、
こうした音楽はたまらない人はたまらないはずだ。
確かにクリムゾンを感じさせる音楽なんだが、どこかライヒを彷彿とさせ、
ポリスやコクトーツインズのような部分もある。
それが相まって暗さや明るさの関係ない独特の美世界がかもし出されている。
確かに「歪んだ重いギターがギャーンと鳴ってる音楽」が好きな人に
とってはキツイ作品かもしれない。
プログレファンやメタルファンには全くオススメできない。
そういう人にとっては綺麗すぎ、軽すぎ、ポップすぎる、のではないか?
もっともっと評価されて良い作品だし、
世に知られるべき作品だと思う。
King Crimsonの名義で出さなければこんな不当評価されず済んだような気もする。
独自の音楽性を更に深めた作品
★★★★★
82年発表の再編2作目。一般的には前作の延長線上の作品であり、それを超える内容ではないという評価が多いようだが、それはインパクトという点においては正しいものの、決して進歩のない作品ではないと思う。前作で提示されたミニマル+ポリリズムという手法を更に具体化して、楽曲そのものの完成度をより高めている。そしてこの編成での最高傑作である「ハート・ビート」を収録しているという点も重要だろう。ちなみにこの曲はエイドリアン・ブリューもお気に入りだったのかソロ作で再演もしている。一見エキセントリックだが、微妙な叙情性すら感じさせるメロディの美しさを満喫出来るもっと注目すべき名盤である。
聴けば分かるはず。
★★★★★
80年代クリムゾンは「ディシプリン」が代表作であり、どうもそのあとの二枚は影が薄い扱いを受けやすい。
しかし、それが理解できない。
なぜなら、そのあとの二枚も個人的には、最高のアルバムだからだ。
ビートは、完全に「ディシプリン」の世界観を踏襲しており、ハッとさせられるような目新しさは無い。
・・・が、それだけが、音楽の価値ではないはず。
音楽的には、非常に高い完成度を持っているし、実際良く聴いたものだ。
こういった個性は、そうそう無い。
聴いて確認してみて欲しい。