著者は、02年に出版された『朝10時までに仕事を片づける』の高井伸夫。仕事の濃密化、スピード化を説いた前作同様に、「あらゆる事柄が迅速機敏に処理されなければならない」という前提のもと、話を短くする効用を説明している。また、講演などの長い時間が与えられている場であっても、「1つの話を3分以内にまとめる」という意識を積み重ねることが肝要とも説く。
ただし、本書は話を短くすることばかりに終始しているわけではない。数値化した表現を印象的に交える方法、要約や比喩の能力を磨く方法など、印象的な話をするうえで、ぜひとも身につけておきたいワザにも言及している。また、無神経な一言を発しないための心持ちなど、「自分を磨く」ための方法も満載。ビジネス会話だけではなく、スピーチや日常会話における小粋な一言のためにも役に立つ1冊である。(朝倉真弓)
書かれていることの多くは少し練習が必要な内容が多いですが、使えることも数点あります。
たとえば数値はどの程度話に盛り込んだほうが良いか、自分の音質や癖をしる、や、流行語はどの程度つかったら良いか。などなど。
多くの「話す」ノウハウが書かれたホンの場合、心理学を使ったものが多いですが、この本は話すことそのもののテクニックが書かれていますので、日々スピーチをする人は(ちなみに著者は弁護士です)読んでみると気づきがあるかと思います