今回はヤンキー編後半とゲイ編前半の収録
ヤンキー編の主役はヤクザにたかられ、丑嶋から金を奪おうと企むチンピラの花沢。なので、1巻、2巻程には闇金から摘んだために悲惨な目にあう人々は描かれていないが、その分、花沢が一人で絶望を背負っている展開となっている。絶望のなかにいるにもかかわらず(いるがゆえに?)、花沢はコミカルな言動を繰り返す。シリアスな展開だと普通は話が台無しになるところだが、花沢の言動が破綻なく組み込まれている所に作者の才能を感じた。
ゲイ編はこれまでのウシジマ君にないまったりした話。社員である柄崎と加納の人には言えない趣味も明らかになる。
作者の絵はちょっとデッサンが狂っている所もあるが、そこが却って味を感じさせる。また、目の描き方だけは本当にとてもうまいと思う。