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哲学的落語家!

価格: ¥2,310
カテゴリ: 単行本
ブランド: 筑摩書房
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哲学的落語家の博物学的分析 ★★★★★
有意義な1冊である。

主題は桂枝雀。
稀代のエンターテイナーだった。

その昔。
TBSの落語研究会で口演した「寝床」のビデオを毎晩、繰り返し見た覚えがある。まだビデオはソニーのベータ。何度も繰り返し見ているうちに赤茶けてきてしまった記憶がある。

で、そんな落語家。真正面から切り結ぶとなれば、返り血を浴びざるをえないような存在だ。

師匠の桂米朝も最終的には統御しきれなくなった。もちろん5代目という無頼の存在も越えていた。

何でそんな存在にまで、育ってしまったのか。最後は自死したのだが、そこまで行き着かなくてはいけなかったのか。

平岡はドグラマグラの夢野久作、英語落語の口演の真意(他言語を使うことによる客観性も)、ありとあらゆる角度からの分析は楽しい。

枝雀をして「哲学的落語家」という表現は適切であろうし、1980年代初頭まで、大学のキャンパスで見えたアジビラにあった力ようなものに一脈通じるものがある。

ということで、枝雀の「茶漬け閻魔」のCDを探そうかな。
著者が饒舌過ぎる ★★★☆☆
著者の平岡正明は雑誌『血と薔薇』の編集を
渋沢龍彦から引き継いだ人だということだけを知っていた。
著書を読むのは初めてである。

平岡氏は枝雀師匠の落語を生で聴いたことがなく
枝雀師匠没後にその偉大さに気づいたようである。

平岡氏が博識であるのはこの本を読めばわかる。
平岡氏の文章は、即興性があり饒舌である。
その饒舌がはっきり言って小生には読了するのにしんどかった。

枝雀師匠を論じているが、
東京の落語家(昔の名人)を聴いたことがなかったり、
夢野久作の『ドグラ・マグラ』を知らなかったりすると
途中で投げ出してしまう本だろう。

枝雀師匠を扱っていない本なら小生も読みきっていないと思う。
私には難しかったです。 ★★☆☆☆
著者の枝雀師匠に対する情報量はたいしたもので非常に感心しました。
でも私にはなんだか小難しく感じ、「アハ、アハ」とは笑えませんでした(^^;)。
内容は確かに「哲学」ですね。
落語=ジャズ=森羅万象 ★★★★★
著者と、哲学的落語家は現実に出会うことはなかった。著者は哲学的落語家と、音源を通して同時代的感覚を味わった。その結果を著作を通じて僕たちに思う存分書き伝えてくれた。

著者は、ジャズを評論することもあればほかにも沢山の評論を行う。森羅万象ありとあらゆる文化を吸収し、噛み砕き、突然神が舞い降りてきたかのように饒舌に語る。

落語とジャズは、即興性の面で共通な部分が多いと山下洋輔の著書で読んだ。この著者の文章は、即興性の面で恐ろしく饒舌であり、まるでジャズを奏でているかのような文章を書く。それが、あまりに心地よい。本を読んでいるというより、ちょっとだけのテーマをもとにありとあらゆる角度からそのテーマを掘り下げて考えつくすおしゃべりを聞いているような感覚にとらわれる。まずは、その心地よさを感じてほしい。

そして、落語家の落語を通じて書く思想を味わってほしい。
そういえば、批評とは、他人をだしにして、自分のことを描くことだといった批評家がいた。まさに、その言葉を踏襲している、