純粋な攻撃音
★★★★★
のっけからギターとドラムの嵐。激しい銃撃戦を彷彿とさせる。
"Rio Grande"とはいっても背景には明らかにイラク周辺を題材にしている。
1から激しい破壊音が続くかと思いきや、3‾5にかけては少しペースダウン気味。
6からは再び破壊音の嵐。
中でも9、10なんかはインダストリアルっぽさが感じられる。
曲の構成、曲調から"Psalm 69"を意識しているように伺える。しかし、暗雲立ちこめるような凶々しい音ではなく、それを抜いた純粋な、激烈な攻撃性だけが残った作品に仕上がっている。いや、攻撃性だけなら超越している。名盤と確信できる。
しかし、6.The Great Satanだけが気がかりだ。"Rantology"に収録されてる方が凄まじい音圧だったのに対して、少々押さえ気味で渋い仕上がりとなっている。聴き比べてみてほしい。
他のレビューからMinistryもついに解散するらしい。非常に残念ではあるが、この名盤を聴くに、残された作品に大変期待がもてる。
Alが言うPunk Metalな曲調に、かつてのサンプリングを融合させた作品を期待したい。
それが、"Al Metal"(自称)であり、そうと呼べる日が来たとき、改めてそれを称讃しよう。
激烈なパンク・メタル
★★★★★
インダストリアル・メタルの創始者、Ministryの2006年発表のオリジナル・アルバム。
Alさんの創立したレーベル、13th Planet Recordsよりリリースされ、
Killing JokeのPaul Ravenや、ProngのTommy Victor、
お馴染みDead KennedysのJello Biafra等がゲスト参加しています。
Ministryは今作に続くアンチ・ブッシュ三部作の完結作をもって、解散を宣言しています。
(実に20年以上の歴史を持つバンドが解散してしまうのは本当に惜しいです。)
そして今作ですが、前作やPsalm 69をも上回っているといっても過言でない。
かつて無いほどのアグレッションとヘヴィネスが渦巻く、激烈なハードコア作品です。
このサウンドを生むのにAlさん自身のモチベーションは勿論、
ゲスト・ミュージシャン達の大きな貢献があったのだろうと思います。
(異様に凝ったリズム・トラック、ギターリフなんかはFilth PigやDark Spoonの頃を思い出しますが、迫力が違います)
個人的にはタイトル曲Rio Grande Bloodや、ドラマチックなサビが印象的な5.Lies Lies Lies、
ハイスピード楽曲6.The Great Satan、凄まじいギターソロが炸裂する9.Ass Clown、
中東を意識した民族音楽を使用した10.Khyber Passが特に好きです。
またブッシュ?
★★★★☆
アルはブッシュが嫌いなのは良く分かった。ジャケットはブッシュかな?やっぱり曲調は前作のようなスゲーうるさいメタルなやつでしょうね。私としては初期の頃の曲調に戻ってほしいですね。例えばミニストリーの作品の中で一番インダストリアルな作品であるmindなんとかってやつ!あれいいね。特に三曲目のネヴァービリーブだっけ?あれ最高!
今のミニストリーはジャンルがインダスからヘヴィメタ??よくわかんないけどジャンル変わってるよね。
最近のミニストリーは曲調がワンパターンで面白くないですね。でも好きだから曲出す度に期待しちゃうけど…アルバムのジャケットからしてやっぱり前作の曲調と同じなのかな?芸がないな。
もっと変化したミニストリーを私は聴きたいですね。こう思うのは私だけでしょうか?