ジャケットがえらく良い感じなんで観てみました。

登場人物が少なく、セリフも少ない、そんな映画好きです。
大森さんだけえらく話しますが（笑

個人的には大森さんの役が微妙だと思います。
なんでしょう？何者なんでしょう？人間ではないのでしょうか？
しみじみとした良い物語なのに、そこだけ小さなトゲの様にチクチクするのです。
大森さんが悪い訳ではありません。
それどころか快演なされて異彩を放っておられます。

安田さん、いいですね。
とぼけた2枚目半って感じの役が多いですが、今作はしっとりした感じです。

今作で芦名さんを初めて知りました。
老けた役どころ、と言ってもそんなに歳をとった役ではないですが、終始俯き加減で暗いイメージ。
自殺を図る役なので仕方はありませんが、正直あまり印象に残る感じではなかった。
だけど特典映像のインタビューを見てビックリ！
笑顔がものすごくカワイイのである！
歳も全然若かった。
役どころのせいで老けて見えてました。
すごくもったいないと思います。
もっと劇中、笑顔を見せてもいいんじゃないかと、
本編とは全然関係の無い何だか変な感情がわいてきてしまいました。

平泉さん、名バイプレイヤー健在です！
背中に泣かされました。

里帰りしてからエンディングまでの流れはいいですね。
皆が切なく愛おしい。

一人の女性の再生の物語です。
巻き込まれ型の再生物語は洋画では珍しくありません。
大変ポピュラーなものだと思いますが、邦画は以外と少ない。

沢山のメッセージが込められた作品ですが、それを重たく感じさせず、軽くも感じさせず、
いい頃合でしみじみと紡がれた物語です。

しかし何度も言うが、大森さんの役とあのアパートは微妙だと思うけどなあ。

きっかけは大森南朋さんが出演してるの一点につきます。でもメイキングやインタビューを見て、この監督さんの人柄の良さに思わぬオマケを頂いた気分。この方ならではの優しいファンタジーです。日常生活のなかで大小の差はあっても苦悩の迷路にはまった時、思い出したい作品です。イチオシ南朋さんはとても楽しそうに、参加してまぁす!ご機嫌でぇす的な様子に見えます。日頃仲間内で過ごしてる彼はこんな感じかな?芦名星さんもとても真摯で美しい。安田さんも素朴な好青年そのものです。ちょっと疲れてしまった時に、元気にしてくれる優しい優しいお話でした。

　全体を通して、マナミがなぜ死にたいと思っているかはイマイチ分かりませんでした。こういう映画は他にも多くありますが、このような作品は個人的に点数をつけるなら通常低い点数なのですが、本作品はとても良かったと思います。点数をつけるなら75点位です。

　印象に残ったシーンだと、オサダが死んだ後のオサダの部屋を片付けるシーンです。写真を見ているところも印象が強いですが、特に印象に残っているのは大南さんがマナミに言ったセリフです。胸に突き刺さるようなセリフでした。

　迫力のアクションシーンもなく、「世界の中心で愛を叫ぶ」のような純愛作品でもありませんが、とてもいい映画なので是非見て欲しい作品のひとつです。でもハリウッド映画が好きな人にはつまらないかもしれません。そのような人はとりあえずＤＶＤの箱の裏や、その他の情報をよく読んだ上で見ることをお勧めします。

安田顕さん、素敵でした。僕もああいう人間になりたい。

ストーリーも素敵です。説得力があります。涙も流しましたが、大きな気持ちになりました。

お父さんとお母さんも素敵でした。
なんでお父さんはああ不器用なのか。「これから１００点とれよ」だなんて。
なんでお母さんはああ温かいのか。「元気でね」の一言にぐっ、と来ました。

キャスティングの素晴らしさと、役にはまった俳優たちの名演技。
不自然なく見られるストーリーの良さと、
その節々に潜ませている“フック”が、
なんともいえないスパイスとなっていい感じです。
すごい社会派でもないしすごい純愛ものでもないけど、
バランスのとれたとてもいい映画です。

ちなみに映画で使用されている子供写真集は
私が自費出版して提供したものです。