PLACES - インターネットデパート

祝25周年記念 ★★★★☆

結成して25周年目のアルバム。結成当時と比べてメンバーは年を取ってしまいましたが（笑）、サウンドは変わらず、いや当時よりもよりパワフルになっています。このアルバムの4曲目はナルチョの作曲なんですが野呂さんのメロディとコーラスの女性のハーモニーが泣けます。
一転6曲目はブラジルのようなサウンド。7曲目はＦ1レースのような激しいリズムとバラエティに富んでいます。

次のアルバムも聴きたくなるカシオペアの傑作 ★★★★★

「PLACES」は、年とともに円熟味を増し進化したカシオペアの作品だと思います。ジャズのテイストを散りばめ、カシオペアの懐の深さがうかがえる作品です。バラエティあふれる内容は決して聴く者を飽きさせません。「FULL COLORS」がテクニカルと円熟の融合された傑作とすれば、これは円熟の極地といえます。

野呂一生のギターは、曲によってトーンを変え、ある時はクランチサウンドでメロディアスに、ある時はディストーションで激しく、またクリーントーンでジャージーなプレイを聴かせてくれます。
向谷実のキーボードは上品なトーンでバンドサウンドを鮮やかに彩っています。華麗なピアノソロも魅力です。

ナルチョのベースは、チョッパーがほとんどなくあの超絶プレイを期待するファンにはすこし寂しい気がします。
神保彰のドラムは、少し抑え気味ではありますが、確実にリズムサポートしています。
最初聴いたとき全体に地味な印象をうけましたが、何回か聴きこむうちにこのアルバムの良さがわかります。
　

やっぱりカシオペア。 ★★★★☆

カシオペアは20年来聞いているが、
80年代前半のような切れはなくなっている。
しかし、大人のカシオペアとでも言うべき、
最近の作品には落ち着きといったことが感じられる作品が多い。
INSPIREやこの作品もそうだが、地味目の曲が多く
一発でカシオペアとわかるサウンドだが、
昔のように、聞いてものすごく感動したというべき曲（LOOKING　UPやDOMINO　LINE等）は少ない。
でも安心して聞いていられる。

CDの解説にもあるように、封入されている写真のイメージの曲を作ったとのこと。インストの場合は歌詞がない分、絵があるとイメージしやすい。

それは、自分がカシオペアに同化しているのか、
それとも今までの曲にどこか引きずられているという部分も多いのだろう。
しかし、25年もカシオペアのオリジナリティをこんなにまで表現できるのはさすがというしかない。
これからも、コンスタントに作品の発表を期待しています。
かげながら応援しています。

ちなみに、各人の提供曲が多くバラエティに富んでいるのは評価できると思う。

聞けば聞くほど ★★★☆☆

とはいえカシオペアはカシオペア ★★★★☆

キャッチーでメロディアスなことを期待する方は、９０年代前半のカシオペアを聴いた方が良いでしょう。超絶技巧を望むならば、８０年代が良いはずです。とはいえ、やっぱりカシオペアはカシオペア。他にこのようなサウンドはありません。難解というより円熟味が増したと言った方がよいのではないでしょうか。

このアルバムは、なんだかんでバランスは良いと思います。ま、若さは感じられませんが・・・