その昔マイケル・ジャクソンがしたように、男性ポップアイコンは大ヒットアルバムが出るとショートフィルムを作りたがるようだ。それは現代風にアレンジされたギャングを相手取ったスムース・クリミナルであり、近代的なスチュエーションが映画の世界へ誘ってくれる。
CAUGHT UP以外の楽曲は主に再発されたコンフェッションのボーナストラックのナンバーだが、シングルでないものの物語の演出にブラス効果を与えているし、新しいシングルを何曲も聴いている気分になる。この後に、本編のアルバムを聞くと馴染みのある曲が増え、より愛聴盤になる人も多いだろう。
その他にも全米1位のPVが4曲も入り、正に見所満載な内容。
ボーナスCDに関しては余り期待は出来ないだろうか。ただでさえ曲数の多かったコンフェッションは、再発バージョンでさらにお蔵入りした曲をリリースし、その後に出たのがこれ。順番的に言えば本編のコンフェッションよりも二段も落ちている。より奥の方にお蔵入りされていた曲なので、シングルカットからはさらに程遠い。つまり並な楽曲。それでもジャム&ルイスが手がけたミディアムは標準値なので、アルバムの続編として聴けば楽しめる人もいるかもしれない。あくまでCDはオマケとして考え、DVDに全ての期待を注ぐのが正解。その上でCDを気に入れば儲けもの。そんなところです。