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都と京 (新潮文庫)

価格: ¥529
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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さらりと奥深い ★★★★★
東京在住で京都好き、という酒井さんのような女性は、きっとたくさんいるのだろう。対する評者はと言えば、京都人ではないけれど、京都は生活の場の一部であり、遠足程度の感覚で遊びに行くこともあるところ。

酒井さんが足を運んでいる「京都」は、確かに私も通う「京都」ではあるのだけど、私はそんなお洒落なカフェや料理屋に行ったこともなければ、そんなおっとり大人な京都人ともお付き合いがない。私が京都で「東京資本の進出」を感じるのは、ブランドショップでも高級スーパーでもなく、せいぜいがセブンイレブンの増殖においてだったりする。

そんな視線からこの本を眺めれば、これを観光ガイドとして使って酒井さんが訪れているようなスポットを同じようにして訪れることはたぶん一生ないと思うのだけど、地元ではふだんの日常にありふれすぎていて気付かない事々に気付かされる仕掛けが各章にあふれている。特に、後ろのほうにある「敬語」や「女」といった各章は、さらっと書いているけれど、実に味わい深いことが書かれているように思う。
「東の京から京都という街を見つめた」内容でした ★★★★☆
「そうだ京都、行こう」の気持ちがストレートに伝わってきました。格別目新しい記述があるわけでもありませんし、穴場の紹介をしている本でもありませんが、一般的に皆が感じている「京都」というものに対する京都フリークの憧れが伝わってきます。
「京都は『和のテーマパーク』」であり「アミューズメント、物販、飲食、サービス」の4拍子が揃っていると評価しています。実はその底流に流れる歴史の重みが京都の今を作っているわけですが。

柏井壽氏や入江敦彦氏の著作からの引用も掲載してありました。情報の入手という観点では、この2人の京都人の著作の方が有用なのは間違いないのですが、筆者のような東京生まれの観光客の視点もまた大切です。

贈答の項目での結納屋さんとの関わりやしきたりは面倒くさいように映るでしょうが、それが京都ですし、他者と自分の距離感の取り方の象徴が冠婚葬祭に表れていると思います。

71ページからは平安京の正門であった羅城門をスタートして、いにしえの朱雀大路を歩いてたどっています。「羅城門」も「西寺」も公園の中に石碑だけがあります。「此附近平安京大内裏朱雀門址」の石碑や、児童公園の中にある「大極殿遺址」を見ても、平安京の往時をたどるイマジネーションは浮かんできませんが、普通の京都に飽き足らないフリークには参考になった記事でしょう。

「都をどり」は、天皇が東京に移ったため衰退していく京都の活性化のために祇園でおこったという由来は知りませんでした。先日「都をどり」を観たばかりですから、この「祭り」の項目は勉強になりました。
なお、佐藤優さんが解説を書いています。珍しい取り合わせだと思いましたが、そういえば同志社大学の出身でしたね。
しびれます ★★★★★
うまいなぁ。京都を書いた本は山ほどあるけど、この人ほど冷静に、かつ情熱豊かに
書いている人は居ない。素晴らしい。京都人ではないから書けるのかも知れないが、
こういう京都本をもっと読んでみたいと切に願う。ひとりよがりな京都論や、
ほめちぎるようなガイド本ももう要らない。鉄子さんでありながら、酒井さんは
京子さんなんだな。
もう一歩の踏み込みが欲しいかな。。。 ★★★☆☆
観光客的に京都を見る目線が、一般的すぎでしょうか。。。読者の共感呼ぶのかもしれないけど
ナルホド感がなさすぎてサラーーーッとぶゞ漬感覚で読めてしまいます
面白かったのですが、ひとつ残念 ★★★★☆
作者と同じく、修学旅行で興味を持てなかった京都が、大分たってから好きになりました。京都大好き!という内容は、読んでいても楽しく、しかも充実しています。作者自身がが好きになって通ってみての京都論は、身近に感じられます。
東京と京都の違いも妙に納得です。
ただ、「・・・だし」や「・・・なのでした」といった文末の結びが多く、読んでいてとても気になりました。
内容が良かっただけに、ちょっと残念です。