どうしても条例を提案しようと考えている議員の方々にお勧めの本
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本書は、首長提案による条例に比べて極端に少ない議員提案条例を成立させるための「手段」について書かれている。
現実問題として、法制担当者を有する首長側(執行部)に比べて、議会側は条例を作り上げる術が乏しい。そのため、理想や理念をもって条例を提案したのにもかかわらず、政策条例が可決・成立せずに悔しい思いをされた議員が数多くいるのが現実である。本書は、実際に議員が政策的条例案を提案し、それを成立させるためのプロセスをわかりやすく書かれている。
本書の構成は、まず、議員の「政策立案能力」について言及し、過去に成立した政策条例の事例を、筆者が実際に政策条例を可決・成立させた議員や議会事務局職員達から得た情報を基に解説している。
地方分権一括法で、条例制定権が拡大したのにもかかわらず、それを利用しない、もしくはできない現状に立たされた議員の方々に是非読んでもらえれば、自分たちの地域の社会福祉向上の実現に役立つ本であると思います。