シニカル・スタローン
★★★★☆
対立するマフィアの一方のボス、アンジェロのボディーガードを長年勤めてきたスタローンだが、
ついにボスが暗殺され、その遺言により忘れ形見の娘ジェニファーのボディーガードをすることに。
ジェニファーを亡き者にしようと次々送られてくる暗殺者たち。
その暗殺者たちを次々と始末するスタローン。
ストーリーだけを読めばパッケージに書かれてあるサスペンス・アクションぽいですが…
完全なシニカル・コメディです。
コメディとしてこの映画をご覧いただければ結構楽しめます。
出自を知らない娘を怖がらせまいと、淡々と秘密裏に暗殺者を始末していくスタローン。
二人が会話をしている遠景にボートごと沈められていく暗殺者のシーンや、
死体を運び出すところを娘に見つかり袋詰めのゴミ出しだとごまかすシーンなど
笑ってしまう場面が数々あります。
スタローンはロッキーの肉体派イメージが強い役者ですが、
ニコリともせず飄々と演技し優しさまで感じさせてくれる違った一面が楽しめる映画です。
ラブコメ
★★★★☆
名優アンソニー・クインの遺作になったラブコメ。
スタローンもアクション抜きに役者としての
演技力を見せています。センスのいい笑いが、
ところどころ散りばめられていますね。
スタローンの作品の中では異色の作品です。
まだ、観ていない人は必見です。
優しく見守るボディガード
★★★★☆
世話になった恩人の娘を、ボディガードするスタローン。激しい映画ではなく、スタローンが肉体を武器に暴れるわけでもない。ちょっとしたコメディタッチが、この作品を良い意味で軽いタッチに仕上げている。面白い映画です。ボディガード役のスタローンが、優しい男を好演しています。
短い映画ですから、さくっと見れる映画です。
いい役者になりました
★★★★☆
ケビン・コスナーの「ボディガード」を連想せざるをえないが、中身は全くの別物。原題は「Avenging Angelo・アンジェロの復讐」。完全なラブコメディー。シルベスタ・スタローンが「見事な肉体を武器に戦う」ということはなかった。年相応の役柄を肉体を武器にすることなく、恋心を抑えてボスの娘のボディガードに徹する男を演じきっていた。コメディーの鉄則通り、マデリン・ストウ共々、自らが笑うことなく、役者としてのスキルのみで見事に演じきっていた。お見事でした。
体を武器にしていた昔の彼より、役者としての真の力を前面に出す今の彼に好感が持てる。
メイキングと解説で初めて、アンソニー・クイン(アンジェロ役)が、彼の出番がすんだ後この作品が仕上がる前に逝ったことを知った。役者としての最後の演技となった、彼とスタローン2人のシーンはとても印象深いものだった。最後の最後まで役者でいた彼の生き様に拍手。
アクションもコメディも中途半端かな
★★★☆☆
大ボスのアンジェロ役でアンソニー・クインが出演していますが、これが遺作とのことです。配役は豪華だが、映画としてはまるで物足りない。アンソニー・クインはともかくとして、スタローンやマデリーン・ストウがアクションではなく、コメディという変化球を狙ったのかもしれないけど、このふたりに、コメディはまるで向いていない。
スタローンにはもう純粋なアクション映画は無理だろうから、こういう中途半端な作りになるのもやむを得ないのかな。「ドリヴン」で脇役としてちょっといい感じだったし、「シェイド」でも脇役で、伝説のギャンブラーとしての存在感はあった。今後、スタローンは脇役に徹した方がいいかもね。