競馬が好きな方に
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競馬好きな方には、ぜひ読んで欲しい一冊です。
競馬の楽しみ方は様々でしょう。
馬好き、騎手のファン、ギャンブルとして・・・
どういう楽しみ方にせよ、「競馬」のなかでどういうことが起きているのか、
そこに携わる人々がどういうことを感じ、どんな思いをしているのか。
自分に欠けている想像力を、少しでも補ってくれるような、そういう一冊だと思います。
ぜひ一度、手にとって読んでみてください。
著者の正直な気持ちが表現された、競馬ファンの必読書です。
石山繁・見えざる障害と闘う日々
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ファンがエキサイティングなレースを楽しむ陰には、「きょうも無事に帰ってきて」と祈る騎手の家族がいる。ちょっとした想像力を働かせれば、冗談でも「落ちろ」などという野次は飛ばせなくなるはずだ。また、石山騎手は落馬が原因だが、一般的に高次脳機能障害になる多くの原因は交通事故の脳外傷か、脳出血などによるもの。特殊な職業の人々に限った話ではなく、誰にでも起こりうる障害だということも心に留めて読んでほしい。各地に家族会が誕生してはいるが、外見からは分からない障害のため、誤解や偏見に苦しんでいる患者も多い。この一冊は高次脳機能障害への社会の理解を広める一助にもなるのではないか。
強い生命力と家族の愛
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この本は決して楽しい本ではない。けれど人の持つ生命力や人体の不思議
そして何よりも「家族の愛」「仲間の愛」を知ることが出来る。
脳が損傷されると人間はここまで変わってしまうのか、つくづく今普通に
生きていることの不思議さを感じてしまう。
筆者は石山繁騎手の妻であるが、この奥さんや家族の必死の介護があっての
今の「回復しつつある」石山騎手があるのだと思う。
騎手は毎レース、命がけで騎乗している。
そのリスクを騎手に背負わせた上で競馬ファンは競馬を楽しんでいる。
それら競馬ファンの少しでも多くの人に読んで貰いたい名著。