有名なお話ですが、いしいももこさんの再話は、細かいところまで、易しい言葉で書いてあり、短い映画を見るようにお話が楽しめます。一寸法師の旅じたくも具体的だし、「たんぽぽよこちょう、つくしのはずれ」に川がある、というアリの道案内もとても楽しい。
　そして、なんといっても、秋野さんの絵がすばらしい。昔の日本人の装束がよくわかるうえ、一寸法師のはかまの赤や、おわんの朱、おひめさまの衣や桜など、女の子にもとっつきやすい色づかい。また、小さな小さな一寸法師がどこにいるのか、ページの中を探す、という楽しみもあります。

世の中に一寸法師の絵本が何冊出ているか知りませんが、これはかなり王道な感じの作品です。
絵が安っぽくなく、出てくる鬼たちもいい感じでこわそうで（笑）、うちの子はかなり盛り上がってくれます。文章がボリューム少なめなので、５分くらいで読み聞かせられます。

表紙のレトロな雰囲気に惹かれて買いましたが、正解でした。

ロンドンに住む、双子の孫たちのために、買いもとめ、持ってゆきました。絵の美しい事が求めた理由ですが、１歳と３ヶ月の孫には少し早かったようです。　子供向けの本の割には、紙が薄く、幼児の手の力で容易に、引きちぎられるのは、問題だと思います。英国で求めた子供用の本は、分厚い紙で出来ており、なかなか噛んでも、ひっぱつても、破れずなるほどとおもいました。

誰もが知っている日本昔話。
子供もすでにいっすんぼうしのお話はしっていました。

でもその中でも、いしいももこさんの文章とあきのふくさんの美しい絵のこの絵本は、日本昔話の魅力を最大限に発揮しているのではないかと思います。

『いっすんぼうし』というと、男の子向けなのかなぁと勝手に思いますが、この絵本は文章もよいですし、挿絵がとても美しく、清水の桜の絵など優しい桃色をしてまぶしく見える？くらいです。
なので、娘さんへの１冊としても、楽しめると思います。
うちのは息子ですが、大好きです。