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わしらは怪しい雑魚釣り隊 (新潮文庫)

価格: ¥620
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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入門 ★★★★☆
2008年発表。出版社やメンバーはだいぶと入れ替わりましたが、老人から若者までが意味もなく集い、食う、飲む、遊ぶのバカッぷりのうらやましさに購入から2時間であっという間に読了。今回からは釣りがテーマということで超初心者用の釣り入門にもなってます。
正しい歳の取り方 ★★★★★
 自分が20歳代のときから読んでいる「怪しい探検隊」の面々も隊長、椎名誠さんを始め皆歳を取り冒険に参加するメンバーからも、あるものは仕事の都合でまたあるものは体調により抜けるものが出てきているのは自然なことであろう。ただし椎名隊長も言っているようにどの時代になっても奴隷として参加してくる新規メンバーには事欠かずに続いている。その意味では冒険の世代交代がスムーズに進んでいる例でもある。

 本書の主題である釣りも、かつては潜りでの突きであったり船釣りであったものが岩壁釣りや小舟釣りへと変遷を遂げている。しかしその楽しみ方は何ら変わっておらず、また釣り自身を楽しんでいるいるのみならず、仲間とのやり取りを何より楽しんでいる。その一番の表れが夜の酒宴であろう。酒量はすっかり少なくなったようではあるが、ちょっと悪さを気取ったおじさんたちの正しい楽しみ方が読んで取れる。

もっとも自分自身はこのような冒険をする時間がなく本書を読むことでその楽しみを疑似体験しているという構図が20数年前から何も変わっていないのであるが。





オヤジ達の正しい現実逃避術 ★★★★☆
雑誌「つり丸」の連載記事をまとめたもの。
怪しい探検隊の流れを継ぐ。
野営して釣りして宴会なのである。
大の大人が年齢(年功ではない)序列的秩序の中で遊びまくる。
椎名さんのゆるい文章が現実逃避的オヤジメルヘンにこれでもかと言うくらいに引き込んでいく。
そして思う。やっぱりリンさんの飯は旨いだな〜〜と。
怪しい探検隊の当初メンバーからはほぼ入れ替わり、世代交代もある。
また、昨今の世相を反映してか、過激な焚き火が無いのも寂しい(ガスカートリッジを投げ込んでみたり(笑)
養老さんや野田さんも書いていたと思うけど、魚釣りより魚採りの方が面白いという場面も多い。大の大人が網や素手で雑魚と戯れる状況はホノボノしている。また子供の教育にもよろしい。
本書の中にもハリセンボンのとり方なんかがでてくるのである。
沢山のスナップショットが出てくるのだが、オヤジ達が良い顔をしている。魚釣りや魚採りはオヤジを確実に少年時代に戻してくれるのである。
変わってゆく中にも原点が見える。 ★★★★☆
作品としては10年ぶりとなる「わしらは怪しい探検隊」シリーズの最新刊であるが、
今回は雑魚釣り隊ということで、作中でも椎名さんが語っていたが、
「探検というほど無謀なこともしなくなったので探検隊でもないだろう。」
というニュアンスの話があった。確かに第一次怪しい探検隊の頃は、色々ムチャやっていたことのおもしろさがあったが、
その頃からメンバーは大きく変わり、覚えのある名前も殆ど見なくなってしまった。
しかし、ムチャをやらなくても、その頃のメンバーはいなくても、基本的には変わっていないなということに気づいて安心できた。たき火してデカタープを張って、酒盛りして・・・。

つり雑誌の連載なので、釣りがメインではあるが、本質は変わっていない。懐かしさと新しさ両方持ち合わせた新シリーズだ。
今後また同シリーズの新刊が出る予定らしいが、今度は何を狙いに行って、どんなエピソードが生まれるのか楽しみです。