現代にとっての仏教と仏教思想
★★★★☆
現代人にとって仏教とは何かを真摯に考察するベストセラー(93年初版、2002年段階で14版)。1章のブッダの人生はちょっと眉唾だが、
今仏教を学ぶ学生にとって仏教学とは何なのか。そして日本仏教が切り捨ててきたもの
は何なのか、これからの道筋はどうあるべきなのかを様々な例を挙げつつ面白く語ってみせてくれる。
他の学問を学んでいる学生にもお勧めできる。とはいえ著者の熱意とは別に実際の仏教は死に絶えるしかないのでは
ないかというのが94年オウム以後の正直な感想ではあるのだが。