【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:鎌田浩毅/著 出版社名:文芸春秋 シリーズ名:文春新書 685 発行年月:2009年02月 関連キーワード:セカイ ガ ワカル リケイ ノ メイチヨ ブンシユン シンシヨ 685 せかい が わかる りけい の めいちよ ぶんしゆん しんしよ 685、 ブンゲイ シユンジユウ ブンゲイシユンジユウ 7384 ぶんげい しゆんじゆう ぶんげいしゆんじゆう 7384、 ブンゲイ シユンジユウ ブンゲイシユンジユウ 7384 ぶんげい しゆんじゆう ぶんげいしゆんじゆう 7384 ファーブル『昆虫記』、ワトソン『二重らせん』、カーソン『沈黙の春』、ガリレオ『星界の報告』、ニュートン『プリンキピア』、アインシュタイン『相対性理論』等々、世界を変えた理系本を取り上げ、知っているようで知らないその中身、当時のエピソード、そして現代にどう役立てるかなどをわかりやすく解説。エデュケイション(教育)とエンターテインメント(娯楽)が合体
難しいことを分かりやすく説明することに生きがいを感じている著者
★★★★☆
理系の名著の中で、過去、世界を変えた14冊をとりあげ、その人物紹介・内容の超概略・その本が世界をどのように変えたかについて解説した本で、大変な情報量である。筆者は火山学者であるが、注意してTV・新聞・雑誌等の一般向け科学特集を見ると、筆者が少し奇抜な格好で登場しているのを見かけることがある。難しいことを分かりやすく説明することに生きがいを感じているようだ。文章力・表現力のあることは間違いない。
生命の世界・環境と人間の世界・物理の世界・地球の世界に分けた章で、各々3-4名の名著を紹介しているが、章分類から分かるようなもっともな名著を紹介している。そしてほとんどの書名は超有名ではあるが、紹介された14冊の中では、残念ながら1冊(カーソン「沈黙の春」)しか読んだことがない。教科書にその法則や発見が掲載されるようなすごい原著は、そんなものなんでしょうね。でも、本当に面白い本でした。
理系というより科学の本
★★★★☆
帯に「京大で受けたい授業ナンバー1の名物教授が教える14冊の革命的な書物」とあった。
名著を題材に14回の軽めの講義を受けるような本。
科学者名と書籍名は知っていても、中身まで読んだことがある人は少ないだろう。
理系となっているが、文系の人でも面白く読めると思う。
偉人伝/鎌田選の面白さ。科学のなるほど ザ ワールド
★★★★★
だれもが名前だけは知っているダーウイン、ニュートン、アインシュタイン。学校で習ったかもしれないメンデル、ワトソン、ウエーゲナー。ほかも含めてそれぞれが歴史に名を残す偉人である。どの章にも、へえそうなんだ、というネタが仕込まれ、読んでみようか、読み直してみようかとの気にさせてくれる。
さらに面白いのはコラムなどに引用している寺田寅彦、竹内均、米沢富美子ほか、彼ら彼女らもまた大きな科学に大きな貢献をしてきている超一流の方々。
科学や歴史に興味をもってもらいたいとの『科学の伝導師』としての文選と、物理学、地球学などへのリスペクトもしっかり織り込んでの随筆。
読み易い文章とすることも、先人の苦労を引き継いで発展させる技。
二重三重に思考の楽しみを仕掛けてある、読書のススメ、である。
ところどころに鎌田先生の持論が織りこんであって、それも楽しい。
科学者をモノ派、スジ派で分けてみたり、研究大好きオタク派と、先々まで読んで取り組む戦略派でわけてみたりと、遊び心もしっかりと活かされている。
『科学のアウトリーチ』という表現で、初学者への心構えと手引きがなされている。これも納得。
読みながら思うのは、初代『日本沈没』に登場された竹内均博士、科学者の文筆で一世を風靡した寺田寅彦博士など、わかり易く科学の普及と防災への備えを伝えようとしてきた方々の業績をもう一歩進めようとする、鎌田先生の心意気。
著者と引用文の筆者と『選者』には共通の性格がある、として読みこなせる。
学生にも社会人にも楽しい名著紹介。たくさんの皆さんに読んでもらいたいと思う。
科学史に残る名著の紹介
★★★★☆
本書では科学者の世界では名著と言われている古典を,著者の独自の視点で14冊を選りすぐり,その名著が登場した歴史的な背景やなぜ名著と言われているのかについて,わかりやすく解説している.また「書いたのはこんな人」「こんなことが書いてある」「その後,世界はどう変わったか」「科学者の教訓」「さわりピックアップ」という項目に分け,名著の魅力が紹介されている.
選出された14冊は,すべて超有名な古典ばかりではないようだ.それは著者が火山学者ということで,第4章「地球の世界」では,一般的にはあまり知られていない書籍も取りあげられている.地学の分野は一般的に認知度が低いという点で,科学の伝道師を自認する著者ならではの試みであろう.そのような書籍を読者に知るきっかけをあたえてくれた点は,評価されるべきであろう.
本書を通して,科学に興味を持つ若者が少しでも増えることを期待したい.
すばらしいセレクション
★★★★★
理系の名著を個人的に選んでいます。セレクションはすばらしく、世界中の有名科学者に同じような趣旨で選んでもらっても、半分は同じものを選ぶのではないでしょうか。
ひとつの著作に対して、「著者のプロフィール」「内容」「世界に与えた影響」「興味深いエピソード」「教訓」「抜粋」をシンプルにまとめています。
例として、「沈黙の春」をあげると…
プロフィール:海洋学を学び政府で働く。脚本を書いたところ絶賛され、出版会デビュー。その後、ベストセラー作家となる
内容:農薬が体に悪影響を及ぼす
影響:農薬の規制。アメリカでは環境保護局が新設される
エピソード:蛇の脱皮を何時間も観察する子供だった。他にもすばらしい自然観察の本を著作が多数ある
教訓:特定のものをみるのではなく、全体の調和を考えるべきだ
抜粋:「今は専門分化の時代だ。みんな自分の狭い専門の枠ばかりに首をつっこんで、全体がどうなるのか気がつかない」
以下、セレクションリストです。
ダーウィン「種の起源」
ファーブル「昆虫記」
メンデル「雑種植物の研究」
ワトソン「二重らせん」
ユクスキュル「生物から見た世界」
パブロフ「大脳半球の働きについて」
カーソン「沈黙の春」
ガリレイ「星界の報告」
ニュートン「プリンキピア」
アインシュタイン「相対性理論」
ハッブル「銀河の世界」
プリニウス「博物誌」
ライエル「地質学原理」
ウェゲナー「大陸と海洋の起源」