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ナイフ (新潮文庫)

価格: ¥662
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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空想ではない、リアルの恐ろしさ ★★★★★
表題作のナイフを含め、収録されている短編は巻末に収録されているビター・スイートホーム以外
少年・少女の「いじめ」を主題として取り扱っています。
どれも読んでいてこっちが苦しくなってくるようなエピソードばかりで、子供なら自分に重ね合わせて、
親は自分の子供に重ね合わせて作品を俯瞰することができる作りにしているところは重松清の手腕を感じます。
更にすばらしいところは、この作品が全て似たような題材を扱っているにもかかわらず、微妙に主人公の立ち位置を変えることで
読者を飽きさせない作りにさせているところです。これにより、「いじめを受ける者」「いじめを受ける子供の親」「いじめを遠目で見る傍観者」
として、作品世界が繋がっていないにも関わらず、エピソードを全て読むことで上記の全ての視点が味わえることです。
そして、作品全体一貫してバッドエンドで終わらせず、最後には救いがあることで読後感も悪くないです。
いじめを受けている人ではなく、周りでいじめがあるけど、自分は関わりたくない(関わったら自分にまで火の粉がかかる)という立場の人に
是非読んでほしいです。
これは決してフィクションではなく、むしろもっと酷いことが現実では起こっている。
あなたが気に止めないだけで傷ついてる人はたくさんいるんだよ。という筆者の声が突き刺さったきがしました。
いじめなんてゲームみたいなものなんだ ★★★★☆
いじめることもいじめられることもほとんどなかった私にとって、この小説を読んで、いじめの苦しみとか人間関係の難しさを強く思い知らされたことは衝撃的であった。いじめとは日常的に繰り返され、順々にいろんな人にやってくる、昨日笑っていたやつが今日は泣いている。しかし、それでも人は死のうと思ったりするものの、誰かにすがり、生にしがみついていく。だれもが心の奥に生きていくための芯の炎があるのではないだろうか、そんなことを強く感じさせられた一冊であった。
いじめとは ★★★☆☆
“いじめ”をテーマにした短編集。読み進めるごとに心が抉られていく様な感じになりますが、読み終わった後は不思議な爽快感があります。

氏の親友(相棒)を失ったエピソードを知り、耐え難い状況であっても「生き抜く事」へのメッセージが散見される理由が少しわかった様な気がします。
子の気持ち、親の気持ち ★★★★★
 子供が育つということについて、子供も、母親も、父親もみんな常に一生懸命だ。
 一生懸命だからなのだからなのだろうか?優秀な子供を持つ親に憧れる。
しかし、その家の教育が自分の家にそのまま当てはまることは無い。
それでも、自分の家庭だけが何かを間違っている気分になるのはどうしてだ?
それを父親の責任にしてみたり母親に原因があるとしてみたりする。
 お互いに間違もするし、失敗もする。それを認め、話合っていろいろ考えていくことに意義があるのではないだろうか?

 本書の中で「ビタースウィートホーム」に最も共感した。よくここまでそれぞれの心理描写を描くことができる。
教育の悩みは尽きないが、こういう作品に癒される気がする。
おどろおどろしい人間の世界 ★★☆☆☆
やや期待して読んだのが間違いだった。
小学生や中学生と彼らを取り巻く大人たちの、ある意味おどろおどろしい人間の世界が描かれている。
正直、どの作品もいじめやモンスターペアレント(?)などを題材にしてはいるが、リアリティがどれだけあるのかわからない。結局、落としどころが良く分からない。別にハッピーエンドを求めるわけではないが、救いの無い作品群。
プラスになるもの、参考になるものなどほとんど無い。
読後感はとても悪い。
だから同じような「いじめ」にさらされている子供や保護者の方が読んだとしても拍子抜け。