同じ筆者のシチリア編とともに、写真が美しく、その地の歴史にも適度な切り込み加減を見せている部分が魅力的な本で、旅行に行く人も行かない人も買って損のない良質な仕上がりとなっている。
ホテルやレストラン予約・交通機関の時刻といった旅行のノウハウよりも、南イタリアという土地と歴史、そして生活の匂いへの思い入れを大事にして、地図を持たずに街を迷いたい人にとって必携の一冊と言える。