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モーツァルト : ヴァイオリン協奏曲第3番&第4番

価格: ¥1,995
カテゴリ: CD
ブランド: ソニーレコード
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青年モーツァルトの若書きの叙情詩 ★★★★★
モーツァルトはその生涯に5曲のヴァイオリン協奏曲を遺している(そのほかに真作かどうかはっきりしないものが3曲あるが)。その5曲はすべてモーツァルトが19歳の1775年の一年足らずの期間に集中して作曲されたにもかかわらず、他の作曲家なら恐らく数年以上はかかるであろう作曲技法の発展が急カーブを描いて上昇しているという、モーツァルトの天才ぶりを示す有名なエピソードがある。
これらはいずれも、フランス風といわれる甘美で叙情的な曲想で知られるが、特に第3番と呼ばれるト長調・K.216がもっともよくその特徴を備えた秀麗な作品で、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲のうち、もっとも親しまれた曲である。
第3番K.216でのフランチェスカッティのヴァイオリンは、叙情的な甘美な響きをたたえて、この作品の曲想にふさわしい名演である。特に第2楽章アダージョの、多感な青年モーツァルトの若書きの叙情詩というべき甘美な表情が美しい。
一方、曲想がややドイツ・オーストリア的様式に回帰している第4番ニ長調・K.218のほうでは、音色が少し甘美すぎるような気もするが・・・
ブルーノ・ワルターは20世紀を代表する巨匠のひとりで、第二次大戦中にナチスの迫害を逃れてヨーロッパからアメリカに移住し、一時ニューヨーク・フィルの音楽監督にも就任したが、その晩年に、ワルターの比類のない才能を惜しんだCBSのプロデューサー、ジョン・マックルーアによって、ワルターのためのスタジオ・レコーディング・オーケストラ=コロンビア交響楽団が組織され、ベートーヴェンやモーツァルトなどの作品の録音を精力的に行なった。ワルターの指揮するコロンビア交響楽団は、フリーランスのスタジオ・ミュージシャンの“寄り合い所帯”に近い編成にかかわらず、驚異的なことに、その音楽性は一流の交響楽団にひけをとらない高いレベルを示したが、これは、ワルターの音楽とオーケストラに対するたぐいまれな愛情、マックルーアのプロデューサーとしての実力、そして何よりもワルターの指揮に従う各ミュージシャンのワルターに寄せる敬愛と献身の賜物の成果であろう。
交響曲やセレナードなどと並んで、ワルターの指揮するモーツァルトの歴史的名演のひとつと言うべきものである。