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水雷屯 信太郎人情始末帖

価格: ¥154
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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ますます面白くなってくる一冊です ★★★★☆
この巻で時代が黒船来航の頃であることが明らかにされ、戦になるとの噂が飛び交って江戸の町が混乱したり、芝居小屋や吉原が営業停止になったり、幕府が慌ててお台場(砲台)を構築したりの世相が時代背景になっています。1巻目の『おすず』ではまだ馴染みきれなかった登場人物たちがこの巻ではより親しく感じられるようになり、捕物話も冴え、ますます面白くなってきました。相変わらずどの話も筋立てがよくできており、人情本としても捕物帖としても質の高い内容だと思います。
板についてきた感じ ★★★★☆
信太郎人情始末帖のシリーズ第2段、ようやく文庫化されましたね。

第1作では成り行きで捕り物にかかわるようになった信太郎の、いわば生活背景が明らかにされた感じがありました。第2作ではいよいよ捕り物が板についてきた感じがします。推理も冴えてきたような。

自分自身の不安定な立場や周りに対する微妙な心理状態、人間関係がこれからどう変わっていくのかを含めて、今後の展開が愉しみになってきたところ。長いシリーズになるといいな、と、感じさせる。