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風姿花伝 (岩波文庫)

価格: ¥504
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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芸人はこうあれ ★★★★☆
卑俗に,極,卑俗に読むと『芸人はこうあれ』ということが書いてある。
もっと,立派なことが書いてあるかと思うと、最初にこう書いてあるのが笑うのである。
大意だけを書く解説ではこの部分は省略されることが多い。

一、女遊び・賭け事・酒の飲みすぎは三重戒、これは古人の掟である。

古人とは,この花伝書をまとめ始めたとされる世阿弥の父親、観阿弥のことである。
つまり,平たく言えば、
「お父っつぁんに.飲む打つ買うはやめろって言われてます」
ということだ。

金閣寺をつくった足利義満に仕えて能の興隆に尽力し,最後は佐渡に流される世阿弥。
当時の人気商売である能楽師の浮き草稼業ぶりを明確に知っていたのである。
このあたりの雰囲気は山田風太郎翁の小説『柳生十兵衛死す』に詳しい。
幽玄を求める書。 ★★★★☆
「序破急」「秘すれば花」といった有名な語句の封入されている、能の奥義書。
幽玄さをいかにして演じるかを、花の喩えで徹底的に解説。
室町時代に書かれたものであるが、然して読み難いこともない。
能のみに留まらず、芸術論としても見事であろう。
芸術の「古典」であるが現代にも通じる ★★★★★
観阿弥・世阿弥が言うところの芸能における「花」ということに興味があり本書を読んでみたのですが、単に芸能(芸術)における古典ではなく、現代の社会にも通じる記述が随所にあり思わず引き込まれてしまいました。
「花」を極めるためには結局は、なによりも稽古(努力)が第一であり、慢心せず常に謙虚に稽古に精進することだと理解しました。これは単にビジネスだけでなく生き方にも通じることではないでしょうか。

なお原文は当然のことながら古文ですが、
・非常に平易な文で記述されていること
・分量が多くないこと
・章立てが細かいこと
により読み易い本です。
ぜひ一読されることをお勧めします。
すべてに通じること ★★★★★
高校時代に本書に目を通したときは、この本の凄さが良くわからなかった。しかし、数年前、改めてじっくり読み直し、ひとつのことを極めた世阿弥という人の凄さを実感した。この本に書かれていることは、簡単に言ってしまえば世阿弥の能に対する考え方、能を演じる者としての心構え、芸術論である。が、一職業人として、また芸術家として、それまで娯楽でしかなかった「能」を芸術にまで高め得た才知と哲学の体系は、能あるいは芸術一般のみならず、現代の私たちの生き方の指針ともなると思う。
史上まれに見る演劇理論 ★★★★★
世阿弥の演劇理論の驚くべきところは「悲しみを演ずるのに涙を使わない、老人を演じるには背中を丸めない」という反具象性であろう。西洋がスタニスラフスキー・システムなどを通しようやく思い至った演劇の真髄を、この時代に既に見て取っていたその眼力には感服の他ない。息子にこれだけのことを口伝で叩き込んだ観阿弥という親父のすごさは言うに及ばず、それをしっかり消化して演劇論のレベルにまで昇華した息子も怪物と呼ぶ他は無い。お涙ちょうだいの三流ドラマを愛でる日韓の叔母様方の現状を見たら、世阿弥は何と言って嘆くであろうか。「老人ならば背筋を伸ばせ」はご老人相手に健康教室で話をするときによく引用させてもらっている。自分の背筋も伸びる。
黄金のしおり ★★★★★
秘すれば花という言葉で名高いのだが、読むべきところはもっとある。第一の年来稽古條々からして嘆じるよりない。芸の修練と会得の如何を人間の生涯五十年という単位で伝えるのには驚き入る。能楽の由来と発展を語る記述も興味深い。読んでのちに心に残っているのは第三の問答條々の一節。『花は心、種は態(わざ)なるべし』ここでも重要なのは態、つまり「かたち」なのである。絶えることなく続く理想的なかたちの追求、それこそが毎日蒔かれる種に例えられる。己の内に種はあるか。そう問いかけて「公案する」。文が簡潔で気持がいい。芸術表現論のみならず、文章作法、処世訓としても知られているのがよく分かる。冗漫で言い訳がましい現代のガイドブックにない雄雄しさよ、素晴らしきかな。相手が世阿弥では是非もないか。三、四時間で読める薄い本だけに、思い立ったら目を通したい。まさに、日本における「ポータブルな思想」ではないだろうか。
光る言葉の本屋さん ★★★★☆
「初心忘るべからず」「上手は下手の手本、下手は上手の手本」などの芸に対する心構えは、現代でもそのまま通用します。人の考え方というのは,時を経ても意外と変わらないものなのかもしれません。現代語訳付きですよ。
ゴスペラーズDAいんたーねっと ★★★☆☆
96年発行の会報Vol.0で村上サンの鞄の中に入っていたのが…コレ。「『風姿花伝』は愛読書だぜ」というコメントアリ。
蟹缶(高級にしてちょっと詐欺) ★★★☆☆
村上さんおすすめの能楽に関する本です。これまた意外ですね。
座敷本舗 ★★★★☆
秘すれば花という言葉に悩んだ時期がありました。今も良くわからないが。
通りの本屋さん ★★★★☆
高校生のとき初めて読んで、「互いに矛盾するような特質をあわせもつ人格の演技は大変困難だから、秘訣は、そのような人格については演じないに限る」(拙解釈)っていうくだりが妙に共感できて、面白かった。なんでも難しく考えがちだったわたしの人生観をかえた!? 文体になれたら、けっこう爽やかな読後感。そして読めば読むほど味の出る、するめのような・・・。(変なたとえでごめんなさい、世阿弥さま)