ナポレオン・ヒルは、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの誘いに応じて、彼に紹介された発明家や企業家500余名を20年間にわたって追跡インタビュー。人がいかにして成功を勝ち取るか、その根底にあるマインドとメカニズムを普遍化した。マインドとは、「エンシュージアズム(熱意)」と「深層自己説得」、すなわち自己暗示である。
正規の教育を十分に受けていなかったヘンリー・フォードが、なぜ自動車王になりえたのか? 一生でわずか3か月しか学校に通わなかったトーマス・エジソンが、いかにして発明王となったのか? 本書は、それらの秘密を明らかにし、誰もが彼らのようになれる「脳力」を持っていると説く。「脳力」は運動「能力」とは違い、無限なのだ。
そして、脳力を成功へ導く処方箋が“13の条件”である。「人はみな眠れる天才である」「自信を育む公式」「知識を力に変える」「自分をいかに高く売り込むか」「リーダーになるための11の重要な条件」「リーダーが失敗する10大原因」「負けると思ったらあなたは負ける」「夫は妻によって作られ破壊される」など、テーマはいずれも刺激的だ。どれにも多数の成功者と失敗者の考え方や取り組み法を冷徹に分析した結果が反映されている。
訳者あとがきにもあるように、本書はナポレオン・ヒル不朽の名著『思考は現実化する』(邦題『Think and Grow Rich』)の数あるバリエーションのうち、「巨富を築く」に重点をおいて再構成したもの。「巨富」とは必ずしもお金のことではなく、精神の豊かさでもある。成功を願う多くの人が、本書から少なからぬヒントが得られるだろう。(本所 凱)
成功するための条件
★★★★☆
本書は『巨富を築く』とありますが、金銭を得るだけに留まらず人生全般において成功するための考え方が書かれています。
以前に読んだことのある同著者による『思考は現実化する【携帯版】』と内容が重複する部分が多くありましたが、それを踏まえても大変素晴らしい内容です。特に性衝動に関する章の内容は言及している書籍があまりないため非常に勉強になります。
個人的に一番印象に残ったのは p124の「忍耐ほど大切なものはない。どんな失敗でも、忍耐に打ち勝つことはできない。失敗に王手をかけられるのは忍耐しかない、と心得るべきだ。」という文章です。何度も失敗すれば諦めてしまうことが多いかと思いますが、それに耐えて挑戦していくことが成功するための最も確実な方法なのかもしれません。
Think and Grow Rich
★★★★☆
普通の自己啓発書でした。成功するには、強い願望(desire)と信念(faith)が必要なこと、そのための訓練の方法が書いてあります。また、ものは持つことに意味はなく、使ってはじめて意味がある、という言葉は大変参考になりました。
アメリカの大恐慌の最中に出版された本ですので、求職の方法について言及してあることも印象に残りました。時代が時代ですので、ややオカルト的な記述もあります。仕事で自信を失いかけた時の読書に良いのではないでしょうか。でも、依存し過ぎるのは危険な気もします。
〔追記〕
この本(Think and Grow Rich)を日本語訳の『思考は現実化する』と比較してみました。中国人の留学生がアメリカの感想を聞かれて、「アメリカ人は目がつり上がっていませんね(off-slant)」と答えるところ(落語の「一眼国」のような落ち)をどう訳してあるか気になっていたのです。結果は、全然違う話になっていました。これは原著が改定されたのか、訳者が気を使ったのか、どちらでしょうか。版によるのかもしれませんが、色々な意味で現行の日本語訳は別な本だと思いました。s
それと、著者が正しい結婚相手を選ばないといけないと繰り返し述べていたのが気になっていましたが、この本を書く前に離婚していたのですね。
なお、このレビューは『巨富を築く13の条件』のページにも掲載されていますが、そちらは違う本ではないかと思います。
成功哲学の《使用上の注意》。
★★★★☆
成功哲学には、確かに効果がありますが、同時に、《反動》も必ずあります。つまり、《プラス10》の上昇を目標にすれば、反動として《マイナス10》の妨害が、必ずやって来るということです。そういう時に大切なのは、《マイナス10》の妨害と闘い、その闘いの中から《プラス10》の成功スキルを、実地で身に付けてしまうことです。やはり、あまりにも大それた目標を持てば、それだけ《反動》の方も強くなります。つまり、《プラス100》の上昇を目指せば、《マイナス100》の妨害が必ず来るし、《プラス1000》の上昇を目指せば、《マイナス1000》の妨害が必ず来るということです。その辺りを考えて、《目標設定》に関しては、慎重に設定した方が良いかも知れません。
お金のことだけじゃない
★★★★★
素晴らしいです。
最初に読んだのは、何年か前でした。最近読み直してみて、マーカーや付箋があらゆるところに付いていて(笑)、当時興奮しながら読んだんだなぁって、懐かしくなりました。自己啓発=(イコール)ナポレオンヒルと言っても過言ではないほど、彼とこの本の存在が、私の潜在意識の中に入っています。この本に限らず、良い本は何度でも読み返したい、そう気づかせてくれました。
何度も読み返したい本
★★★★★
『思考は現実化する』のほうが有名ですが、わたしはこっちのほうが断然よかった。
私は、40すぎてから、いわば逆境の立場にたたされてます。非常に切実に感じます。
救われた思いです。内容はけっして薄くなく、大事なことばかりが現実のデータとともに
書いてあり実に重厚さを感じました。私の人生の重要図書になることは間違いない。
しかしながら、高額プログラムは、お勧めしません。