ヒロインと一緒に真実に近づけるような展開になっているので、ヒーローを含めて描写が微妙で、気を散らせるエピソードも散りばめてあり、一読めは謎解きに終止してしまいます。真実を知ったうえで再読して初めて、ロマンスが実感できました。
18歳も年上の、母の恋人だった人と結ばれるなんて、無理な展開かと思いきや、ラブシーンは胸キュンもので、さすがサンドラです。特に最後のセリフが泣かせます。
ところで、新潮文庫の分も含めて、サンドラの作品は装丁で損をしている、と思うのは私だけでしょうか?
退屈な飛行機で過ごす時間、どうしても家にいなくてはいけない体調不良のとき、あなたをロマンスと推理の充実した一日に変えてしまう事間違いない。上下巻揃えて買わないと、下巻を読めるまで眠れませんよ。