⑤の「エリザベス・リード」ですが、今まで彼らはスタジオ盤も入れると6バージョン発表しています。「フィルモア・イースト」での演奏を超えるものはありえないんですが、その後ライブはデュエインの不在を意識するあまり、やたらとインプロビゼーションの部分が長かったんですが、ここでのアコースティックバージョンは、結構簡潔で好ましい演奏です。この時期の彼らは、何かにつけウォーレン・ハインズのことが取りざたされますが、同時期に映像作品も含め、ライブ盤を3作連発したのは、やはり彼の加入で充実したライブを記録し、広く一般に伝えたかったのではと思います。
参考ですが!、グレイト・ウッドでの「エリザベス・リード」の出来は最悪です。
ギタリストのウオーレンヘインズの才能にびびったんでこれを聴いてみたわけで、やっぱり天才ギタリストなんだわね。ウオーレンは、ソロアルバムも聴いて下さいね。すごいから。
でこのアルバムなにがすごいかと言うと、やはり、彼等のライブバンドとしての実力だろう。それはすなわち、勇敢で感情表現が深く、なおかつ演奏レベルにおいても申し分ないということだろう。
古い曲が新しいアプローチで新たな生命を与えられているようですらある。そのへんがすごい。それとレコーディング技術のレベルが非常に高いことも忘れてはならない。音が実にクリアーに録音されている。
これだけのライブパフォーマンスが90年代においてなされたことが奇跡的であることはいうまでもない。アメリカ人が本当にうらやましい。デッキーベッツとウオーレンヘインズのギターのからみも鳥肌ものである。素晴らしいライブアルバムである。聴かねば人生後悔しますね。