司馬遼太郎の同名原作をオールスターキャストでドラマ化した、関ヶ原を描いたドラマの決定版とも言うべき名作大型時代劇。病没した豊臣秀吉(宇野重吉)の遺志を一途な思いで引き継ごうとする五奉行の一人・石田三成(加藤剛)と、その機に乗じて天下取りをもくろむ徳川家康(森繁久弥)との息詰まる攻防が、利に走り、裏切りに終始した関ヶ原の合戦という一つの戦に収斂していく様とともにスケール盛大に描かれている。
何にもまして特筆すべきは、名優ぞろいの豪華出演陣だ。もはや伝説となった多くの役者たちが適材適所の役を演じたことによって、この戦国絵巻はいっそうの重厚さを獲得している。中でも、いかなる時にも義の人であり続けた石田光成を熱演する加藤剛がうってつけのはまり役。理想のあり方を追い求めるがゆえに誰からも受け入れられない孤高が、光成のイメージ通りだ。クライマックスの関ヶ原の合戦の再現は、エキストラ3500人、馬500頭を動員したスペクタクル。まさに労作と呼ぶにふさわしい作品である。(麻生結一)
大河も真っ青・・・
★★★★★
TV放映時にビデオ録画していたものを最近掘り出し、
ハイビジョンTVで見出して3分で放棄。
ネットで「DVD」が発売されているのを知り、さっそくゲットしました。
司馬遼太郎原作の映像化としては、ベスト作品だと思います。
(原作への思い入れもかなりありますが・・・。)
キャスティングも「加藤剛の石田三成」「森繁久弥の徳川家康」「三船敏郎の嶋左近」と
それ以外はありえないように感じてしまい、いろんな戦国物の小説を読んでも
ああ宇喜多秀家か・・・といえば「三浦友一」が浮かぶ始末です。
歴史的にもわずか2年間の話でもあり、某国営放送の大河ドラマと比べだらだらしていないのもGood!
ひとつ気になったのが、実際の放映日で正月三日連続(2,3,4日)ではなく毎週の6回だったのでは?
TVドラマとしては大変な力作
★★★★☆
今は亡き名優や老成した俳優も颯爽ときら星のごとく出演しており、テレビドラマとしては破格に贅沢な配役だ。ただ時代劇ということもあるが、演技は定型的でやや表面的に過ぎるきらいはある。CGなど夢物語であった当時ではこういう合戦ものは人海戦術で撮影するしかなかったわけだし、それを考えれば十分なスケール感と言える。今は不動産屋と化したTBSが良質なドラマを沢山作っていた往時が偲ばれる力作だ。セット撮影だから仕方ないが、ドラマ部分に画面上奥行きがなく、また指摘されている通り安っぽい音楽は非常に残念としか言いようがない。ストーリー自体は石田三成に軸足を置いた教科書的な関が原史観に立っている。変な解釈は一切入っていないので、始まりから終わりまでよく知られた内容で、変に気を回さずに安心して見ていられる。この安心感は時代劇では一つのお約束と言っていいだろう。今のTV会社にはこんな作品を作るだけの力はないだろうから、その意味からすれば空前絶後の大作となるのかもしれない。
滅びの美学
★★★★★
判官びいきかもしれませんが、負けた西軍の武将の多くが好きで、特に大谷吉継と島左近が好きで吉継と左近の登場シーンは全て思い起こせます。
特に吉継が切腹する前の家臣の突撃時のシーンと左近が突撃する前の家臣が全員左近に付いていくというシーンは感涙ものです。
私は会計事務所を経営しているのですが、以前顧問先の1社が倒産しそうになった時、その会社の社員さんが社長に全員付いて行ったことを想起させます。
負けるとわかっていながら死戦に出る吉継や左近、その家臣。
「滅びの美学」、男をロマンチストにさせてくれます。
数々の教訓 義など所詮幻
★★★★★
義など所詮幻。
一貫した論理は秀逸。
人生、したたかに、現実的に、天命に従い生きるべし。
オールスターキャストの見事さ。
歴史的傑作と言える。
オールスター時代劇!!
★★★★★
五つ星いや七つ星でも構いません。
見事な配役。原作も最高。
森繁久弥対加藤剛の、新旧早稲田演劇人対談も見もの。
いやあ、音楽も良いし、最高ですよ。
豪華メンバーの共演
★★★★★
今後、こんな豪華メンバーに匹敵するような方々は出てこないと思います。司馬先生の作も見事ですが、各役者の演技もお見事。音楽も耳に残るほど印象強く、戦国ファンならずとも必見の作品です。