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御書物同心日記 (講談社文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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著者ならではの舞台設定 ★★★★☆
主人公の勤め先は、将軍家の蔵書をあずかる紅葉山御文庫、そして、活躍の場は江戸市中の古本、貸本業界・・・。時代小説はたくさん読んだけれど、こんな舞台設定ははじめて。しかも考証が緻密で、おもしろいうえに知識欲まで満たしてくれる。

しかしこの本、出版社の売り方に難がある。「角一郎がやって来たときから、奇妙な事件が相次いだ」というカバーの一文で、角一郎が登場してからしばらく、はらはらして読んでいたことが今となっては悔やまれてならない。

このシリーズには奇怪な事件はもとより、真の悪人やあこぎなはなしなどは一切でてこないので、ゆったりと、安心して読んでほしい。

ううむ、この主人公は病気だ ★★★★☆
主人公は江戸城の御書物文庫に勤める同心。根っからの本好きで、町の古本屋とは入魂の間柄。しかし勤めている文庫に納められている本は将軍様のためだけのもの、目にすることはできない。そこで欲求不満が溜まると入魂の古本屋に一目散、しかしそこで色々と事件が起きたり、起きなかったり。1話完結の話ながら、最後まで読まずにはいられません。

分かります主人公の『本の虫』。こればっかりは現代でも特効薬はありませんね!
同じく『本の虫』の方々にもそうでない方々にもお薦めいたします。