人物伝の近代史
★★★★★
出久根氏好みの偉人を集めた「偉人伝集」。
どれも、その偉業よりも、本人の人柄を語る
人間臭いエピソードが集められています。
多くは、ニヤリ、ホロリ、の連続で、一気に最後まで読めてしまいます。
コレを一冊読めば、近代の偉人のあらかたを一通り触れてしまえるお得感も。
最後の一人が、早世された向田邦子、というのもなんとなく切なく、
著者のエッセイを一冊読んだような読後感。
そして何より伝わるのは、彼らを選んだ氏の人柄そのもの。
ただ、取り上げられた人物の、その人間性はよく伝わってくるのに、
肩書き紹介があっさりしすぎています。
元々知らない人物は、いまひとつ「それで何をした人なの?」と
なってしまうことも。再版時には、もう少し詳しく頼みます。
すごい人のすごさがわかる
★★★★★
100人の偉人たちのエピソードを2ページに纏め上げる筆者の文章力のすばらしさに感動。それぞれのエピソードに”すごさ”を感じながらも、決して距離を感じず、むしろ身近に感じるのが不思議です。
読まねばわからぬ面白さ
★★★★★
著者の文章がさすが、と思わせます。簡潔にして的確、わずか見開き2ページの中に各界著名人1人1人の人となりを見事に切りとっています。各人のせりふの選び方も秀逸かつ効果的で、短い文章の中に奥行きを感じさせてくれます。どの人物についても「確かにその通り」、「もっと知りたい」と感じながら読みました。