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0系新幹線から始まる 昭和の鉄道風景 (じっぴコンパクト)

価格: ¥800
カテゴリ: 単行本
ブランド: 実業之日本社
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懐かしさだけではない名著 ★★★★★
この本は僕のような中途半端な「鉄」でも十分面白く、筋金入りの人ならさらに奥深い名著です。
ただたんに電車の写真だけでなく、それを利用している人々の暮らしや、著者の人生とのかかわり合いまでも活写した写真に感銘しました。シャッターを切る時の思い入れが伝わってきて、まるで自分もそこにいたような錯覚も覚えます。
「昔はよかった」、いいじゃないか ★★★★☆
昭和40年代を中心とした鉄道写真に、著者の回想を添えた鉄道エッセイ。「昔は良かった」感全開だが、読んでいると本当に鉄道への愛情を感じるので好感を持てる。冒頭の0系新幹線だけではなく、100系も紹介されているほか、ブルトレ、SLといった花形から軽便、炭坑鉄道、路面電車といった脇役、連絡船までカバーしていて、「SLはいいが、新幹線は風情がない」というような鉄道マニア的な選り好みがない所もいい。

優美な鉄道の写真がメーンだが、時代の息吹を感じさせてくれる写真も多い。「峠の釜めし」の売り子さんが一列になってお辞儀する写真や、夜行電車を待つ客がたむろする上野駅のプラットホームなど、高度成長期の時期にしか撮れなかったであろう写真からは情感が立ち上ってくるようで、むしろ、こうした写真の方が胸に来る物があった。
あるカメラマンの「鉄道思い出話」 ★★★★☆
ケイブンシャの百科事典などを手がけた鉄道カメラマンが、自らの人生なども振り返りつつ、写真とともに鉄道の思い出を語っていくもの。
「鉄道エッセイ」とでもいった趣です。

少年時代の思い出話などが延々と語られて、最初はちょっと「なんだこりゃ」と思いますが、だんだん著者へ感情移入してくるのか、徐々に引き込まれていきます。

特に鉄道カメラマンとして全国を取材したときのエピソードは面白い。
全国津々浦々に張り巡らされていた路線。
大活躍の夜行列車。
懐かしい駅の風景。
それらを「仕事」として巡ることができた著者が、ちょっとうらやましくもあります。

個人色の濃い本なので好き嫌いはあるかもしれないが、鉄道ファンなら楽しめる一冊でしょう。

それにしても、せっかく写真が多いのに、カラーページがほとんどないのが非常に惜しい。
カラーが多ければ文句なしの一冊でした。
懐かしき“昭和”の原風景に淡々と思いを馳せる ★★★★☆
名車・0系の引退で、昭和 = 国鉄の時代に生まれた車両はほとんど消滅したことになるという。平成の世になって20年経ったし、車両の寿命が平均で15〜20年ということを考え合わせれば、当然の話だろう。
車両だけでなく、車窓風景もだいぶ様変わりした。都市圏には超高層ビルに象徴される無機質な建造物が乱立しているし、地方では過疎化の急速な進行に伴って赤字ローカル線が軒並み姿を消した。

そうした、消えゆく、あるいは消え去ってしまった、“昭和”の匂いがする鉄道の原風景を懐かしんでみよう、というのが本書のコンセプト。
戦後間もないころの蒸機の雄姿や、青函連絡船の思い出、失われた中小私鉄の話なども交え、しかし、それほど感傷的にもならずに淡々と、古き良き時代を振り返っている。往時の世相世情に触れると、懐かしの風景がよりリアルに蘇ってくる。
著者のやや特異な経歴を反映した思い出話には、ところどころ鼻につくものもないではない。だが、ただ単に「昔はよかったなァ」という年寄り(失礼)の懐古趣味に終わっていないので、年輪を感じさせる重みがある。
もとより、昔の方がよかったからといって、それを取り戻す術などほとんどありはしないのだが、残すべきもの、振り返るべきところ、進化させるべきポイント、などをきっちり弁えていれば、それでよいのではないか。

類書に漏れず、カラー写真がほとんどないが、昭和30〜40年代に現在ほどのカラー技術があるわけがなし、とくに蒸機の姿や山深い駅舎の佇まいなどはモノクロでこそ迫力や味わいが出るものだから、これはこれで“あり”だろう。だが、セピアに変色していてもいい、いや、むしろその方がより雰囲気が出るのだから、車両の姿は少しでもカラーで見たかった気がする。