テキサスのギターの神童、エリック・ジョンソンが10年近い不在を経てレコーディングに戻ってきた。一瞬のうつろいを避けた瑞々しく抑制の効いた曲をひっさげて。アルバムの16曲を音楽の3部作にアレンジして、それぞれのセクションを“プレリュード”“クーラント”“アルマンド”と名づけ、熟練を感じさせるほど微妙に、気分の変化を情景で描こうとした。このギタリストのトレードマークである歌詞スタイルは、冒頭のアルバム・タイトル曲ですぐにそれとわかる。「Summer Jam」、そして墜落した宇宙飛行士に捧げた荘厳な「Columbia」でも然りだ。
最初のセクションはファンクの「Good to Me」で勢いもある。インストゥルメンタルの「Sea Secret」に見られる様々な印象と、ポップ風のバラード「Sad Legacy」の良心に満ちた疾走、「From My Heart」のなめらかなグルーヴとR&Bの情熱へと、次々に変化する。思わず指を鳴らしたくなる「Tribute to Jerry Reed」は切れ目なく最後のセクションへと進む。このセクションには、ロマンチックでゲストのショーン・コルヴィンが際だったハーモニーを聞かせている「Your Sweet Eyes」、品の良いウェス・モンゴメリー風で70年代的な「Hesistant」、そしてアシッドジャズの「Magnetized」がある。ジョンソンによるディランの「My Back Pages」のフュージョン的なカバー、甘ったるい「Sunnaround You」も素晴らしい。このアルバムはジョンソンの、趣味の良い、時に内省的な音楽の霊感への極上のトリビュートだ。(Jerry McCulley, Amazon.com)
聴きこむ程にその素晴らしさに惚れ惚れしてしまうアルバム・・・歌もギターも最高です!!
★★★★★
2005年リリースの「TONES」から数えるとフルスタジオアルバム4作目(「セブンワールズ」を除く)・・・スティーヴヴァイのレーベルからリリースされています。内容は3楽章で構成されていますが、どこを切ってもエリックジョンソンな仕上がりです・・・9&13曲目のJAZZなアプローチは、驚かされましたが(何でも出来る、笑)。参加メンバーは、タルバーグマン(Dr)・トミーテイラー(Dr)・ビルマドックス(Dr)・トニーフィリップス(Dr/B/Key)・トムブレックライン(Dr)・クリスマレッシ(B)・ロスコーベック(B)・スティーヴンバーバー(Key)他・・・11曲目ロカビリー&カントリー的「トリビュートゥジェリーリード」には、エイドリアンレッグ(G)がソロイストとして参加しています!!個人的には、ファーストの勢いをそのまま持ち込んだボーカルチューン12曲目「ユアスィートアイズ」が良かったですね・・・ショーンコルヴィンという女性ボーカルをフューチャーしてます。聴き込むほどに、その素晴らしさを実感出来るアルバムですね・・・見事!!
悪くはないんですが...
★★★★☆
このアルバムは3分前後の曲が多く、16曲が3部構成の形でつくられています。割とフュージョン・ロック色の強い“Prelude”、オリエンタルというか神秘的な雰囲気の“Courante”、ジャズっぽい感じの“Allemande”とあって、いろんなカラーを見せてくれます。あくまでも(ノリのいい曲の方が好きという)自分の好みですが、“Prelude”の部分の曲がどれも短くてあっさりとした感じなので、ここをもっとふくらませてくれてたら良かったという点で、星を一つ落としました。第一印象のインパクトで言えば、『TONES』や『Venus Isle』、『未来への扉』の方があったような気はします。でも、彼の“TONE”は健在だし、『G3 LIVE』で「INTRO SONG」というタイトルだった曲が「12 to 12 Vibe」とちゃんとタイトルがついてスタジオ・テイクで聴けるのも嬉しい限りです。彼のアルバム共通ですが、聴くほどに耳に馴染んできます。
まだ彼の音楽に接していない人も是非!
★★★★☆
いわゆるMusician's Musicianの一人と呼んでも良いであろうEric Johnsonの最新アルバム。相変わらず素晴らしいトーンとプレイで引き込まれます。演奏、歌、曲作りで彼独自の世界を構築しているのはさすがです。素晴らしいギタリストなので、とかくギタープレイにばかり気をとられるかもしれませんが、歌ものでのとてもポップな感覚も良いんです。いわゆるギターミュージックファンだけでなく広くロックファンにお薦めしたいアルバムです。
もっとアルバムを発表して下さい!
★★★★☆
待っていても一向に出なくて、アコギツアーをやったかと思うと、いきなりエレキ物を出す。こんなに実力があるのなら、もっと出して欲しいです。50歳をすぎ、こんなに爽やかなロックをやる人はいないと思います。今後にさらに期待し、星4つとします。でも、これも買いです。トーンと聞き比べるのもいいかもしれません。
円熟に向かいつつあるジョンソン
★★★★☆
まず間違いなく「買い。」トーンはコルトレーンのトリビュート版あたりの感じで、プレイは音数は若干減ったかな?。トタールイメージは「さわやか。」楽曲も全体的に落ちついた感あり。後半のプレイにはジャズの香りが今まで以上に強い。星5つにしなかったのは、曲にひねりが欲しいところ。「マイバックペイジ(3曲目)」はディランファンには今ひとつと思う。ギタリストとしてのジョンソンとしては円熟に向かう彼の姿には、今までにはない貫禄を感じ、この値段は恐ろしく安く感じるだろう。