IT時代にふさわしい経営スタイルとは
★★★★★
仕事上の必要があって手に取った。
2005年に出版され話題になった「誰も語らなかったIT 9つの秘密」の続編である。
ポイントは次の6つ。
・規模のメリット。ITによって既に大企業のメリットは失われた。規模の適正化を考えよ。
・取引先との関係。業種を超えた情報流通でピラミッド型でなく水平型の提携へシフトせよ。
・ITへの投資。汎用品ITと差異化ITを見極め、投資効果の高いIT投資を狙え。
・システムの発注。よいシステムが欲しければ時間と金を十分かけて発注プロセスに関与せよ
・副作用への対処。情報過多で逆に見えない化現象が起こっていることに留意せよ。
・企業と社員の関係。企業への依存度が低下し、個人の力が上がっている。
前著は、ITに疎い経営者にIT投資の勘所を伝授する、という内容であったため、
ITの専門家にとっては常識的で、いまひとつ物足りなかった。
しかし本書ではさらに突っ込んで、IT時代の経営のあるべき姿を模索しており、
また例示が豊富なため、著者の主張を具体的に理解しやすい。
経営者が読んでも、ITの専門家が読んでも得るべきものは多いと思う。
経営とITの関係をわかりやすく解説した好著である。
うん、あるある、これが会社で問題なんだ!
★★★★☆
「大企業と中小企業の優位性の変化」など、6つの環境変化をあげ、会社がその環境変化に適応しないと、どんな問題、状況になるか、環境変化に対応するには、何をどうすれば良いかの解決策、会社のどの部分を変えていけば良いかが説明されています。
副題などに「IT」とありますが、IT関係は、少なめですし、技術技術したものではありません。あくまで、ITを使いこなすには、という視点です。
問題点は、確かに「ある、ある」、あるいは、気づきませんでした、というもので、鋭い指摘だと思いました。解決策については、もう少し、書いて欲しかったなぁ、、という印象です。
内容が硬派で高度なわりには、読みやすく、理解しやすい本でした。文章も上手く、構成も良いためでしょうか。
価格に比べ内容が濃く、費用対効果の高い本でした。
【気づきが大いにありました】
★★★★★
「働く」ということを通して、背景の構造の変化。
その要因となる6つの事柄をもとに文章は構成されている。
起業のマネジメントを考えるのに強力に役立つ一冊だと思います。
普通のスピードで読んだら90分かかった→1章、2章に非常に参考になる
内容が満載でした。
しくみは競争力を高める
★★★★☆
前作同様、非常に読みやすい本。
難しい話をわかりやすく噛み砕いて整理してある点は秀逸。
変化する環境に合わせて、仕組みも変えましょう。
これ普通に考えれば当たり前のこと。
それには変化の本質をとらえ、今までの成功体験を捨てることを
怖がらず新しいしくみを考える。そして実行する。
このような新たなしくみを作り出すしくみ、こそ今必要となることか。
こういうことをキチンと出来る会社が、これからは競争力を
高めていくのではないか、と本書を読みながら感じた。
成功体験を捨てる、ということは非常に難しいことであるが。
心残りは5章の「副作用」のところ。
ボトルネックの移動の話についてはわかるが、
解決策の部分が若干消化不良か。
解決策となる「見える化」については多くのところで
議論されているが、鈴木氏による更なる分析を期待したい。
あまり印象が残らない
★★☆☆☆
中小企業経営者に朗報です。
大企業がやっていけないので、中小企業化が進んでいます。
やっぱり、中小企業が偉い!
大企業は、たくさんの資産を持ち、その資産を活用しようとしていますがうまくいきません。だから、分社化、独立採算などの手法を用いていますが、それでも必死になっている中小企業には勝てないのかもしれませんね。
大企業のようなブランド化が中小企業にも可能になる時代がやってきています。
でも、なんでこんなに印象の残らない内容なのでしょう。
まあ、読まなくてもいいということかもしれません。