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バビロニア・ウェーブ

価格: ¥924
カテゴリ: 文庫
ブランド: 東京創元社
Amazon.co.jpで確認
ストイックなジャパニーズSF ★★★☆☆
日本人でもこんな宇宙SFが書けるんだと素直に関心。
SFとして十分面白いですが、釈然としない感じが残るのは、
やはりバビロニアウェーブの正体がはっきりしないのと、
人間同士のやりとりがあっさりしすぎて、深みに欠ける
ことでしょうか。
しかし、宇宙の描写は非常に良く書けており、リアルな
一方で、身近なものに感じられるほど。
機会があれば、堀氏の他の作品も読んでみようと思います。
ラストに向けてのスケールの広がりが見事。 ★★★★★
堀さんの作品を読むのはこれが2作目。1作目は「遺跡の声」だった。

今回読んだこの作品もすごく面白い。導入部分から自分も物語の宇宙空間の中にいるような気分にさせてくれた。290時間の慣性飛行の間の描写は、普通であればつまらないものになりかねない。しかし、その間も作者は、主人公マキタの思考を書きつづる。「太陽系空域の境界はどこにあるか」。通信士、操縦士、宇宙観測基地の観測員のそれぞれが、境界を全く違うスケールで捉えているという描写はリアルで面白い。12ページ目で早くも「バビロニア・ウェーブ」という言葉が出てきて、それについての概略もほどなく語られるというスピード感は、自分にはぴったりだった。

操縦士である主人公マキタは何も知らないまま次第にとあるプロジェクトに巻き込まれていくのだが、知らないが故に色々と質問し、そのことで読者もまた謎を一つ一つ解決していくことができる。このマキタ、スペースコロニーの出身者で、地球の環境はほとんど知らない設定。その彼が地球人とはやや違った視点・感覚で重力や人の特徴を捉えている描写が興味深い。プロジェクトの遂行の中で次々に事故死する仲間達。残されたのはマキタと教授。そして・・・。ラストに向けてのスケールの広がりは見事。バビロニア・ウェーブの正体が明かされ、マキタはただ一人、重要な役割を果たすことになる・・・ところで物語は終わってしまう。ぜひ続きが読みたい終わり方だった。
ちょっと欲求不満 ★★★★☆
大分前に文庫化になったのを買っていたんだけど、ようやく読むことができた。

こういうのをハードSFっていうんだろうな。宇宙ものは嫌いじゃない。エイリアンと戦うっていうのはあんまりだけど、こういう硬派なのは、好きだな。イーガンのようなのも。

ただ、最後まで読んでも、完全に謎が解けないのは欲求不満。バビロニア・ウェーブって一体なんだったんだろう?
宇宙物理学の素養があれば、さらに楽しめます ★★★☆☆
 ハードSFなのは間違い無い。が、しかし本作の場合は宇宙物理学の素養が
必須です。ストーリーだけではこの物語の世界がどれだけ精緻に組まれている
かが理解出来ないのです(私も出来ない方に属します)。

 設定は二重丸を超えて、三重丸でも良いのでしょう。ただ、ストーリーは
結局、主人公の自分探し(自分の真の姿を探すの意味では無く、居場所を
見つけるの意)にタイトルにもある摩訶不思議なウェーブ(光の波)の秘密
探しを絡めただけ。

 登場人物の殆ど(主人公以外)が研究者だからかもしれませんが、余りに
他人に対してあっさりしすぎている(感傷的にならないのであれば、ならない
なりの理由がいるでしょ?)のも、イマイチ話の中に入れなかった理由の一つ
かな、と。

 読む人を選ぶ一冊です。
映画化したら面白いかもしれない ★★★★☆
専門家が最後に解説しているけれど、そんなことより。SFとしては十分面白い。
ただ、選択的にウェーブから報復を受けることについて、本編で説明がなされているが、それがあまりサイエンティフィックではない気がする。その設定が、謎めいたウェーブの印象を読者に与えるが、説明が出来ないから煙に巻いた感が否めない。
最後の方で、全宇宙的に観点への脱却を読者に求める部分があるが、そこをもっと深めたらよいのではないかと思った。
でもSFとしては十分面白いと思う。日本オリジナルSFとして、世界レベルで映画化してほしい。