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21世紀の祓い―禁断の日本的霊性を読み解く

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: アルテ
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実は著者の考えが一番よく出ているのではないだろうか。 ★★★★★
中村雅彦氏のスピリチュアルに関する著作をすべて読んだ上で、一番「濃い」エッセンスが現われているのが、実は、この書なのではないかという感想を抱いています。

前著「呪いの研究」は、そのキャッチーなタイトルとは逆に、四国の拝み屋世界や「スピリチュアリティ」とくくられる世界への導入的な内容でした。
また、昨年から東洋経済新聞社より発行された「祈りの研究」、「祈りの力」は、スピ初心者の方にも分かるようにと配慮されたが故に、ディープな世界を求める者にとっては、若干の物足りなさや、インタビュー形式になったが故の著者自身の言葉の力強さが欠けている感があります。

しかし、こちらの著書については、「呪いの研究」を踏まえた上でのさらに踏み込んだ、拝み屋の世界、神仏の世界に関する深い考察に触れることができます。
専門性や基礎的な知識が必要となることから、万人向けではないのかもしれませんが、内容的な「濃さ」で言えば、著者のこの時点でのダイジェストと言えるのではないでしょうか。
自祓 ★★★☆☆
知行合一という言葉は、「知」を生業とする側からの見解であるのかもしれない。
実践者にとっては行為がまず先にあり、知はそのあとから付いて来る。
実践の世界には、知の世界では予想だにせない事例が多くあるに違いない。
心理学者を本業とする著者は、祓いの世界においては拝み屋として実践者である。

本書の前半は、著者自身が関わった実例を挙げつつ、拝み屋の世界とその祓いの構造を語る。
後半は「霊性」について考古学や民俗学、実体験などを通して語っている。
前半は、あまりよく知られていない拝み屋の世界についてテンポ良く語られているが、後半はその語り口にも内容にも生硬さを感じる。
熱意や意図はわかるのだが、中途半端で舌足らずな面を感じる。
著者は、歴史学者でも考古学者でも民俗学者でも(まして作家でも)なく、知の先を行く実践者であるのだから、そんなに肩肘張った文章を書かなくても良いと思う。
無論、それは粗探しのようなもので、本書全体を眺め渡してみれば、霊性の危機に対し警鐘を鳴らす著者の言葉は傾聴に値する。
昨今「スピリチュアル」という言葉が蔓延しているが、それは別段悪いことではない。
しかし「自分探し」などという生ぬるい言葉に酔っているだけでは、本当の霊性に目覚めることは出来ないであろう。
悩める人々は、まず自祓をせねばならないのではないだろうか。