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カミングアウト・レターズ

価格: ¥1,785
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 太郎次郎社エディタス
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無理しなくて良いんだよ。 ★★★★★
自分が自分のままでいれる事はこの社会では至極難しい。何かしらで自分に嘘をついて生きるけど同性を愛してしまうがゆえにこれも一つ世界と自分を偽りを造り生きていく事になる人も沢山いる。これはどうにもならない事なだけに耐え難い不安と孤独は消えないし理解を求める事さえ叶わない人もいると思う。そんなどうにもならない事に哀しみ、不安に思う多くの人の手元に届けば良いと思う。人と違う事は必ずしも罪では無いのだから。後、周りにそういう知人がいる方にも正しい理解を深める良い本になると思う。腐女子向けの漫画や小説のようには現実は上手く行かないしそう単純な話でも無いからね。最近は間違った理解が広がる中で素の心の声が聞けるハズです。
私はどんな言葉をかけられるだろう? ★★★★★
親や教師からかけられる言葉が温かければ温かいほど、そんな言葉をもらえない子がほとんどなんだという現実が重く立ちふさがり、痛くてたまらない。後書きに出てくる子が「親が分かってくれるはずない」と編者に言ったと読んで、つらくなった。本当に何を言ってやれるの、と思って。温かい涙にむせ、ヒリヒリする心を抱える、そんな本だ。いつか、皆がカミングアウトできるようになればいい。カミングアウトできずに苦しむことも、カミングアウトを受けて悲しむこともない社会・・・。

この本との出会いは大きかった。「この本で泣かない人とは付き合えないだろうなぁ」と思ってしまったのだ。まるでリトマス試験紙みたいだ(笑)
でもこの「カミングアウト・レターズ」で心を震わせるような人となら幸福な家庭が作れるだろう(友達なら、心からの親友になれるだろう)というのは偽らざる気持ちだ。それぐらい、この本には人生に大切なヒントがたくさん詰まっている。

長生きして、世の中が変わるところを見届けなさい ★★★★★
 NHKの番組「ハートをつなごう」で、石田衣良氏ソニン氏による本書の朗読があり、気になって購入。成長期に心を傷つけられて尚、「言ったら親を苦しめる」と思い定める状況は何と過酷かと、胸が痛んだ。学校はこの課題に取り組まなければならず、行政もそのために動いて行かなければならない。
 しかしこの本には驚く。意図的なのか編者は一切「人権」と書かず、同性愛を理解しない者に対しても洞察に満ちた優しさを示し、公権力は別として、何人(なんぴと)をも断罪しない。これは数ある運動が「差別者(=敵対者)」を規定糾弾し、摩擦を生むと同時に当事者にも甘えを残してきたことを思えば、深く頷ける。糾弾運動はしばしば断絶を歓迎する危険な自我を持ち合わせていた。また「どうせ社会は」という嘆きが、誰より当事者自身の希望をすり減らし、力も奪ってきたのである。反して本書は人権と言わずして何よりも人権を語り、静かな内省から進むべき道を示す、志高き本である。糾弾は選択されなかった。それは子らによる手紙の、文面に滲むこころにも重なる。
 子どもたちは大人たちを否定も、拒絶もしなかった。親を思わずにいられなかったからなのだが、それゆえ生まれた言葉は多くの人々の胸に分け入り痛みも残すし、収められた書簡は愛しい。しかし泣かせるだけで終わらない。例えば文中の、頑迷な父親が病床で見せた思い(p98)に「恨み」が氷解する時、苦悩の果てに言葉をつむぐ母親の姿(p20)に心を重ねる時、読み人たちは本当の意味で励まされ、強くなるだろう。誰をも許すこの本は、しかし全ての人々の背中を押し、新たな境地に導く。拘泥の中で足踏みし、心を閉ざしていることを許さないのである。
 誰もが心を打ち明けられない時代、学校が名誉を失墜し親子も語り合わなくなった現代に、対話の素晴らしさを再認識させられた。学校も家庭も、まだまだ可能性に満ちている。
個人的な話ですが ★★★★★
私は異性愛者ですが結婚もせず子供もいない女です。
これから自分が結婚して子供を連れているビジョンも浮かばない人間です。
自分が1人でこれから生きていき、1人で死んでいくのは自業自得だと思っていますが、
ただ一つ、愛し慈しんで育ててくれた親を失望させた事だけが心残りです。
親にとっては娘が結婚し、子供を持ち、たまには自分達のところへ孫を連れて
遊びに来るというのが「当たり前」だったはず。
そんな両親の当たり前だった老後すら裏切ってしまった事に対しては
非常に後悔しています。

好きでもないのに将来の安定や親の為に結婚できるほど打算的にもなれない私は
子供を産める肉体的なタイムリミットが近づいてきた最近、特に焦りを感じていました。
そんな時にこの本のなかの村上剛志さんへ送られたお母様の手紙のくだりにあった
「あなたの遺伝子は、どこかの誰かが引き継いでいてくれるから、自分の血を引く子に
こだわらなくてよい」という引用文を読んで、とても気が楽になりました。

ヘテロセクシュアルで性的にあまり悩んだ事のない私とはまた立場の違う場面での
お話なので、事情は大分違うとは思います。
ただ、異性愛と同性愛の大きな違いはセックスの結果として子孫を残すかどうか
なのではないか(極論にはなりますが)と思うのです。
人間という地球上の生物として生殖していく事は大事ですし、それが本能だとも思います。
でもそこから外れる事で自分を卑下する事はないし、自分の人生に嘘をつく事も
しなくて良いんだなあ、と。
そう、私が力んで無理して私の家の血を残さなくても私の両親にだって両親や兄弟がいて
どんどん枝分かれしてきたんだから私に入っている遺伝子だってどこかに残っている。

私が今感じた事をそのまま伝えて理解してくれる両親ではないので、
この本を読んで私が感じた安心感をそのまま伝える事はないと思います。
でも、いつか言葉を選んで伝えたい。
そして、その時にはこの本を渡してこの世界に住む全てのいろんな意味での
マイノリティの方々と私たちは素敵な共生をしているんだよ、と伝えたいです。
大切なあなたに贈る本 ★★★★★
 僕は、家族にカミングアウトできていないゲイです。
 両親の「孫に絵本を読んで聞かせたい」という希望。
 祖母の「孫の結婚式が見たい・ひ孫の顔が見たい」という希望を、昔から浴びて育ってきたから。
 そしてなによりも、自分が愛されて育てられてきたことを、心の底から実感しているから。
 いつか言わなきゃ、いつか言わなきゃ、と、思いながらも、言えないまま、ここまで生きてきました。
 この本には、そんな「いつか」を経験した子どもと親が、或は、生徒と教師が、
自分がゲイであること・自分がレズビアンであることを語った「いつか」のことを、
思い返しながらやりとりした手紙が収められています。

 こんな自分だけど、あなたと一緒にこれからも生きて行きたい。
 どんなあなたでも、あなたと一緒にこれからも生きて行きたい。
 そんな風に互いを想いやり、確かめ合い、新しい関係を、これまでの関係を、これからも生きていくこと。
 カミングアウトをするということは、大切な誰かと一緒に生きていくことを考えるための、
行為であり、プロセスである。そんなことが、この本には書かれています。

 この本手紙を書いた人たちは、あなたにとっては他人かも知れないし、あなたの家族に、
或は友だちには、こういう“問題”を抱えている人は、なかなか“いない”かも知れない。
 けれども、これらの手紙は、確かに、いつかの僕へ、そして、いつかのあなたに向けて
書かれた手紙でもあります。
 LGBT当事者の方は勿論ですが、特に、お子さんをお持ちの方・いつか子どもを育てたいと
考えている方には、読んで頂きたい本です。

 僕も、「いつか」の自分のために、そして、「いつか」の家族のために、この本を大切に
していきたいと、考えています。