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タンノイのエジンバラ (文春文庫 (な47-2))

価格: ¥530
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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  『猛スピードで母は』で芥川賞を受賞した著者の受賞後第1作となる本書は、表題作を含め4つの作品を収録する短編集である。

   同じ団地の隣家に住む風変わりな女の子の世話を押しつけられた男と彼女との、ひと晩の交感を描いた「タンノイのエジンバラ」。3人姉弟と義理の母親との確執を描いた「夜のあぐら」。半年前に結婚した主人公と妻、半年前に離婚した主人公の姉の3人組によるバルセロナ観光の物語「バルセロナの印象」。そして、パチンコ屋の景品係としてアルバイトをする主人公女性のバイト仲間との日常にスポットを当てた「三十歳」。現代家族と個人の関係のありようが、長嶋有ならではの独特の視点と状況設定によって描かれる。

   作者の筆が描き出すのは、失業中の男と少女の束の間の疑似家族的な関係であり、普段は疎遠の姉弟が目的を達成するためにいっとき結束することから始まるドラマであり、海外という逃げ場のない空間での肉親者同士の緊張関係であり、著者自身の年齢にも重なる30歳という微妙な年齢に達した女性の内面の物語である。

   長嶋文学の核心には家族小説の枠組みがあるが、この短編集でも家族ならではの微妙な距離感や感情のせめぎ合いが、物語のバリエーションを形づくる動機となっている。漫画家の高野文子による印象的な挿画と本文イラストも、現代的な技巧性に満ちあふれた作品世界にフィットしている。(榎本正樹)

中毒商店 ★★★★★
まさに僕にとって珠玉の短編集。他に言葉が出ません・・
もんもん堂書店 ★★★☆☆
06/7/8購入。国府宮駅前にて。
エクセレント書房 ★★★★☆
芥川賞作家の短編集で,4作が収録されています.どれもネオ感覚!インパクト,あるいは彩度の強烈な言葉(例えば舞城王太郎のような)がちりばめられているわけではなく,むしろテンションの低い表現が連なっています.
しかし全く単調ではなく退屈でもない,読んでいてじわじわ効いてくるンです.
いわゆるわかりやすい感動やわかりやすい笑いはない,けれど難しい言葉も使われていないので気付かぬうちに浸透してくる感じ・・・うーん,説明が容易じゃないですが,小生にとって斬新な感覚でした.また読み直したいなぁ.