大滝詠一にとって初のチャート1位獲得作品となった1984年の名作のファイナル・リマスター盤。シングル曲の「フィヨルドの少女」「バチェラー・ガール」を加えた『COMPLETE EACH TIME』(86年)と同じ曲順で構成されており、ボーナス収録された「サイダー '83」「マルチスコープ」も含め、『EACH TIME』制作時に録られたマテリアルを集大成した内容となっている。
『ロング・バケイション』をさらに発展させた重厚なサウンドは、今回のリマスターにより、よりきらびやかさを増しており、ナイアガラ・サウンドのひとつの到達点を浴びるように楽しめるのは、ファンには至福の瞬間。「恋のナックルボール」の1st Recording Versionは、ナイアガラー歴が長いほど沁みるはず。(木村ユタカ)