ただし、大学のレポートなどでここの情報を引き写して済まそうとしてはいけません(笑)。教官がこの本の存在を知らないなんてことはありえませんから。
専門で勉強でもしてない限りナショナリズムのような話題の場合、はじめから特定の本を読み込んでしまうのはちょっと怖い。この本は、いろいろな考え方があるという前提のもと、いまの書き手たちが基本文献から最近の本までまとまった分量で紹介してくれているため、単なるガイドと言う以上に全体としてナショナリズムを多面的に学ぶことが出来る。
誰かの考えるナショナリズムではなく、概念としての「ナショ」のあり方や考えられてきた道筋を知りたい人にはうってつけだ。
最近の本や日本人による本(16冊)も多いのが嬉しい。個人的には安丸良夫氏の本に惹かれたので読んでみようと思う。
こういう本のスタイル自体が新しいように思えるので、アナーキズムとか(笑)他のでも出して欲しい。