京都の町の階級として、雑色の説明があって興味深かった。私の住む地域は歴史が浅く、階級が文化を創ったようなところがないので。澤田氏の書く子供のセリフは、子供らしくないほど毒があっておもしろい。
強盗に猿ぐつわをかまされ、ようやく路上にはい出て、野良犬に向かって独白する小僧のくだりは、おかしくて切ない。
残念なのは、レギュラー陣に変化がないところ。作品ごと、年を順当にとっていくんだから、頼助と中村屋のうず女に何かあってもよさそうな気が。