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すべての日本人に感じてほしい魂の昭和史 (小学館文庫)

価格: ¥670
カテゴリ: 文庫
ブランド: 小学館
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ここまで評価されるのが不思議だ。 ★☆☆☆☆
歴史の本を読むのが初めてで、興味がもてない。
戦前の日本は非道でろくでもない国だと思う。
このような方は目を通し、その後、その時代に書かれたものを速やかに読むべきだと思う。
歴史上の彼らは私たちより賢くもなければ愚かでもない。当時の立場にたって、考えてみようと提言する、ここまでは評価できる。

ただ、短所がとにかく目につく。残念ながら、この書は「感じた」気にさせるかもしれないが、著者の感じ方をなぞらされているに過ぎない。意図的でもあろう。

事実と作者の主観が混じりあい、結果的に作者の主観=福田史観がかなり押し付けられてしまう。語りかけ口調という文体がまた悪い。そうした上で「考えてほしい」というのだから、なんともタチが悪い。
魂で歴史を感じよう、と説く割に、ナマが感じられない。「ボクはこう感じた」という著者の感想が書いてあるだけで、読み手に素材、感じるための材料を提供していない。
歴史の血肉を感じるならば、当時の人々の手記や日記を読む方がずっと有意義であり、それは小学生にでも難しいことではない。そこで同じ人間だと感じてから、知識を産めていくべきである。本書では、事実だと記された多くの点について、あまりにも著者のバイヤスがかかりすぎている。

スタート本としての試みは買うが、失敗していると感じた。これを歴史本を呼ばなければならないのは、ひどく悲しい。
もし自分が・・・ という考え方の気付き ★★★★★
もし自分がその場にいたら・・・
終始この視点で書かれているというだけで、数多ある歴史物の本とは一線を画していると思います。

もし自分が、と考えることで違った見方ができるようになることを、
再認識させてくれるだけでこの本を買う値打ちがありますね。

お薦めの一冊です。
「歴史」と「特権」 ★★★★★
戦後、日本人は戦争をしなくても国を守り、国を豊かにできる特権を手に入れました。しかし日本人の中にはそれが特権だということに気づかず、戦争をしなければ国を守れず、国を豊かにできなかった過去を裁く人達が存在します。

この本を読めば戦前、日本人が戦争を起こした理由が理解できると思います。戦後、当然のこととして疑いもしない「常識」「環境」さえ、戦前には存在しなかったということです。そして戦後の日本が平和で豊かな国になった理由も理解でき、単純に過去は否定できないということにも気づくと思います。

自身の特権に気づかず、他者を裁く「無意識の差別主義者」にならないために、そして歴史に向き合う姿勢を学ぶという意味でも、この本は参考になる本だと思います。
とても中立な立場で書かれた真の歴史書です ★★★★★
歴史書と言うジャンルでは、「自分の思想を押しつけるモノ」か、「教科書のように事実だけをダラダラと書いた無味乾燥なモノ」の二つに集約されるのが普通ですが、本書は魂がこもっているのに、偏っておらず、刺激的な言葉を使わず、でも心の内側に突き刺さる力を持った文章で読者に迫ってきます。

日本人である事の誇りを再確認しつつ、他国の人を中傷せずに歴史を理解しようと思ったらこう言う本を読まないとダメなのだなぁと痛感しました。

こう言う本を教科書にして、中学生に教えて欲しいと強く思いました。
歴史に向き合う態度を学ぶ ★★★★★
戦争を絶対悪と捉えたり、日清戦争から大東亜戦争までの日本史を侵略史観でしか見ない人(かつての自分もそうだった)が、なぜそう言う態度をとるのかと言えば、その大きな要因のひとつに思考力の欠如があげられると思う。戦争を殺人や強盗と言った犯罪と同一視し、日本が戦争を始めたのは侵略と言う熱病にかかった故の狂気のためとして片付けてしまうことほど、思考を必要とせずに歴史を認識する方法はないだろう。

かつての日本は現時点から見れば馬鹿げたことも多々行ったが、それでもそれには当時なりの情勢や理由があったことが本書から読み取れる。現時点での最善策も、50年後、100年後の時点からは、どんな風に見えるかわかったものではない。

人の内面を描こうとしたものなので、当然ながら本書は著者なりの解釈で綴られているが、その解釈自体に納得できなくとも、歴史と言うものにどういう風に向き合うかと言う態度は学ぶべきである。