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嫉妬 (集英社文庫)

価格: ¥450
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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女性と男性、根本の違い。 ★★★★★
人もうらやむ、裕福な家庭。「僕に、他に、女がいる」。夫の突然の告白から始まる、妻の嫉妬。相手はどんな女?私より若いの?いつから?
次々生まれる疑問に、夫婦の亀裂は深まるばかり。そして妻は不倫の相手の女性に会いに行く。彼女の口から出た言葉は、「私たちの関係を、あなたに隠し続けることで、私たちは共通の秘密を持っていたの。それがあなたに打ち明けたことによって、今度はご主人はあなたと秘密を分け合うことを選んだのだ、と思ったの」。女性の嫉妬はとどまることを知らない。そして、そんな女達の間をのうのうと渡り歩く男性という生き物に、身の毛もよだつ嫌悪感を抱いた。

ピアニストの夢を捨て、夫のために専業主婦として家事をこなす妻が許せなかったという夫の心理、子供の教育をすべて妻の仕事としてみなす心理、これらも女としては反感を覚えた。

森瑤子氏の恋愛小説のうまさは、この生々しい感情を見事に文章にし、読み手に怒りや共感を呼ぶところだと思う。確かに女は嫉妬に燃える生き物である。でも男性と違い、その炎の行き先をすんなり決められないからこそ、醜くもあり、気高くもあるのだと思った。
良い意味でタイトルを裏切る本 ★★★★★
重層的にいくつもの恋愛関係が絡まり合うが、圧倒的な
筆力がそれを感じさせない。愛憎にまみれた話なのに、
鬱々とせず、華麗。
本のタイトルは「嫉妬」であるけれど、女性が読むと、
女主人公の焦燥感や嫉妬とその相手の男よりも、女主人
公の娘と女主人公の関係に目が行くのではないだろうか。
ただの恋愛小説では、ない。
4つの中編が収められています。 ★★★★☆
表題作は、海辺での事故のなか、不意に夫が妻に「他に女がいる」と告げます。生活のなかで磨り減る夫婦の男女としての部分を、生涯見つづけた著者の原点がある気がします。