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ラカン (FOR BEGINNERSシリーズ)

価格: ¥1,260
カテゴリ: 単行本
ブランド: 現代書館
Amazon.co.jpで確認
入門書としてはイマイチ ★★☆☆☆
精神分析家・ラカンの入門書。

入門書ではあるけれど、わかりやすい本ではなかった。
ラカンの思想自体が難しいからなのか、
原著がわかりづらいからなのか、
翻訳したことによって読みづらい日本語になってしまったのか、
原因はわからないけれど、入門書としてはあまり適切ではないと思った。

絵が多かったので読みやすいのではないかと最初は思ったけれど、
実際には、絵が本文の内容を補足する役割を果たせておらず、
不気味なだけで気持ちのいいものでもなかった。
絵が多いせいで、内容がかえって散逸的になってしまっていた感もある。

ただ、ラカンの思想自体は面白いと思える内容もあり、
鏡像段階論や現実界・象徴界・想像界の区別などはなるほどなと思いながら読めた。

ラカンを知るためならば、
本書ではなく別のアプローチを試みた方がいいのかもしれない。

見やすい ★★★★★
ラカンをまったく知らなかったわたしでも、ワクワクしながら楽しんで読める内容でした。
表紙も、中のイラストも独創的で良かった。
「現実界」「象徴界」「想像界」についても、分りやすく書いてありました。

でも、この本を読むとそんなに難しく感じないのですが、これで「分った!」と思うのもちょっと気が早いかもです。
あと、フロイトやユングの引用が結構出てくるので、一通り精神分析を学んでから入った方がイイっぽいですね。

そして一番印象に残ったのは、フロイトのイラストが後ろのページに行くに連れてだんだん老けていくこと。気になる(笑)。
ラカンがサルバドール・ダリのお友達だったというのにもビックリでした(@_@;)
最低限知っておくべきこと ★★★★☆
フォー・ビギナーズ・シリーズという「漫画」を手に取る読者はすでにある選択をしているものと思われる。つまり理論的厳密性を犠牲にしてでもよいから、ざっくばらんにラカンを理解したい。できれば多少は友達にも自慢してみたい。そうした前提に立つ限りきっかけとして本書はそう悪くはないのだ。あくまでその程度なのだが。

本書を読み終えたあと最低限知っておかねばならないこと。それはラカンはサルにも五歳児にも理解できない、という単純な事実である。

少し理論的に説明しよう。ラカンの精神分析は二つの大きな柱に支えられている。ひとつは「わたしとは何か?世界とは何か?」という存在論的問いであり、これはサルにはないものである。

もうひとつはいわずと知れた性の問題である。これも五才児には理解不能だろう。こちらは思春期以降に現れてくる問題なのだから。(ただし厳密に言うと精神分析では幼児にも自体愛的な性を認めるわけだが、ここで言いたいのは他者と第二次性徴を前提とした狭義の性とそれに関する自意識のことである)。

さらに欲張って言えば本書によって「無知の知」(=無意識の存在)に気づくべきだろう。自分が理解できないことがこの世界にはまだ存在する、それはなによりも自分自身の所為なのだ、という知的謙虚さこそラカンの教えなのだから。