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俵屋の不思議

価格: ¥2,730
カテゴリ: 単行本
ブランド: 世界文化社
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本物に触れることができる本 ★★★★★
この本を読んで、伝統や文化といったものが、
いろいろな関係性のなかで受け継がれていくのだと分かりました。
京都の職人さんたちの存在によって旅館の俵屋が生き続け、
俵屋と女将さんの存在によって、本物の職人さんたちの力も生き続ける。
日本が絶対に守り抜いていかなければならないおもてなしの心や文化、
職人の技術を、俵屋を切り口として感じることのできる本です。
俵屋が雑誌などで紹介されているのを見てすごいなぁとは思っていましたが、
この本のおかげで、そのかけがえのなさに気づいたように思います。
最強の京都本の一つ ★★★★☆
最強の京都本の一つである。
村松友視はいわずと知れた直木賞作家。
独特の切り口と語り口でファンが多い。
俵屋は、京都麩屋町の高級和風旅館。サルトル、バーンスタイン、ヒッチコックなど超セレブ級のセレブが泊まることで知られる。
その村松友視と俵屋のコラボレーションである。
村松が俵屋をルポするのではなく、村松と俵屋がガップリ四つに組んだ共同作品。どちらが主体/客体ではなく、主客一体の「超作品」なのである。
村松はその独特の文体で、俵屋に関わる様々な人々の生き様と、俵屋に寄せる思いを描き出す。
出入りの職人たち、商人たち、従業員たち。
いずれも京都の市井に生きる一線級の人々だが、村松の筆によって「超一線級」に浮かび上がる。
村松の筆が彼らを生かし、彼らによって生かされる。
俵屋は彼ら(村松を含む)を生かし、彼らによって生かされるのだ。
そう、俵屋は単なる旅館ではなく、アイコン、偶像、いやもしかしたら俵屋に関わる多くの人々の人格から成る一個の「超人格」なのである。
収録されている写真の数々も素晴らしく、「超表紙級」の唐紙のカバーも俵屋そのものである。
愚直を説明するとは ★★★★★
 京都俵家の話。

 当たり前ながら小生は 俵屋には泊まった事はない。京都を代表
する旅館にて 残念ながら手が出ていないし 41歳の小生は この
旅館を泊まるにはお尻が青いのかもしれない。

 そんな小生にしても本書は楽しめたし なにより 襟を正すという
ような 一種厳粛なものを感じた。老舗旅館が 伝統を守りつつも時代
に取り組んでいく姿が 非常に清々しく描かれている。多くの職人に
支えられつつも その職人たちを支えている俵屋の姿には感銘を
受ける。

 愚直 という言葉を久しぶりに思い出した。これは東洋の知恵だが
「愚」という言葉には 相当 良い意味があると思う。これをFoolと
訳したら 欧米人には この深い意味が分からない。そんな欧米人に
は 本書に出てくる職人達の「愚直」な姿を見せてやれば 良い説明
になるかもしれない。

 そんな風に思う次第。

 
世界を向いている俵屋の美意識 ★★★★☆
純日本風でありながら日本人からみても新鮮で、別世界の空気さえ感じる俵屋。(残念ながら、行ったことはありませんが。)

本書の写真をパラパラ眺めただけでは、俵屋のしつらえは「外国人がみたニッポン」を意識しているのではないか?と感じないこともない。しかし、文章を読めば俵屋は最上級の「日本の心」を表わしているのだということが分かる。日本文化(心)を世界で使う方法の見本のようだと感じた。

また本書は装釘がが素晴らしい。表紙カバーの美しさ、俵屋の美意識のおすそ分けだ。