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ブンナよ、木からおりてこい (新潮文庫)

価格: ¥460
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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お母さんのお話向き ★★★★☆
 中学受験にでそうな名作探しで、水上勉氏の「ブンナよ、木からおりてこい」をチェックしました。これを入試に素材文で出すかと言われたら、多分出さないと思います。表現がやや冗長で、同じテーマが繰り返しでてきます。設問が作りにくい文章です。もしかしたら、環境問題つながりで食物連鎖という言葉を引き出すために使うかもしれません。その場合には理科で出題される可能性がありますね。

 でも、とてもいい作品です。1987年にビデオになっているようです。いいこと、悪いこと、弱者への思いやり、食べることへの謙虚さ、そういうことを教えたいのなら、この本を音読してあげるといいと思います。アニメブックもあるのですが、これもビデオも入手難です。残念ですが。

 文体は語りに向いています。音読してあげるなら小学校低学年から。自分で読むなら中学年からかなと思いました。
命は回り持ち ★★★★☆
 9月に儚くなられた水上勉氏の作品の中で,私は一番気に入っている。これは児童文学であるけれども,勧善懲悪でなく,きれいごとでない真実を描いているからである。生き物は,他の命を奪ってまでも,食べて行かなければ生きられない。でも自分が死にそうになったら怖くてたまらない。当たり前のことのようだが,児童文学の世界では,へび,おおかみなど,悪役は悪役にされっぱなしだと私は思っている。しかし,この作品の中では主人公のカエルさえ他の命を取って食べている。そしてそれを正々堂々と受け止めている。へびも,ねずみも,すずめも,もずも,鳶さえも,「悪役」ではないのである。劇団青年座による,この作品の舞台も素晴らしい。必見である。