心に残る面白い作品♪
★★★★☆
加賀藩の命運は飛脚たちにかかっていた。「加賀藩の御内室のために
密丸を10日以内に運べ!」だが、それを阻もうとする者たちが飛脚の
命を狙い動き始めた。はたして無事に役目を果たすことができるのか?
金沢から江戸。この145里の冬道を走る飛脚の苦労は並大抵ではない。
人から人へ物を届けるということが、こんなにも大変なことだとは思わなかった。
裏切り者や飛脚の命を狙う者、決められた期限、そして過酷な道のり。
とにかく読んでいて面白かった。刺客の攻撃をかわしながら、仕事に誇りを
持ち命をかけて走り続けた男たち。ラストはほろ苦かったが、人と人との
ふれ合いの描写もほほえましく、心に残る作品だった。