さくっと。
★★★★☆
やはり「まんが日本昔ばなし」を毎週見ていた私のような世代には、どれも聞いたことのあるようなお話で、楽しめました!
昔話というか、笑い話のようなお話も含め、1ページにも満たないようなお話がたくさん入っています。
なので、手軽に、気軽に、さくっと読めます。
もちろん難しいお話はほとんどありませんので、小学生の方々にも読みやすいのではないでしょうか?
あの時代に読んだものの復習に
★★★★★
「桃太郎」や「金太郎」ほどのビッグネームではないが、それでも誰もが一度は聞いた事のある昔話というのはあるだろう。
例えば「猿の尻尾はなぜ短い」とか、「くらげ骨なし」とかいった昔話だ。この本はそういった短編の昔話を沢山集めた一冊だ。
この本に登場する昔話は殆どが1ページ以内で終了するものばかりである。数ページをまたぐものは少ない。だから読みやすいのである。読みやすいので読書の苦手な人にも読めるだろう。そう思いながら読んでいると、かつて子供の頃に読んでいた頃の記憶を掘り返すかのようであった。それはあの頃に読んだものの復習をするようなものであろう。
昔話のデータソースとして・・
★★★★☆
いわゆる「物語好き」な人にとっては少々物足りなく感じるかも知れません。
なぜならば、柳田版の拾遺集であり文章の修飾を省いているからです。
しかし、素朴で飾らないからこそ骨子が見えやすく、またパターンの類型が見えやすくなっています。
なによりもサクサク読めるのがいいです!
サクサク読んでじゃんじゃん語ってあげましょう
語り部となって初めて価値が出る本だと思います。
昔話の飽きない魅力
★★★★★
やっぱり昔話は飽きない。だてに大昔から語り継がれてないと言った所だ。
「海の水はなぜ辛い」「藁しべ長者」などの基本的なものから、日本版シンデレラ「米袋粟袋」や薄気味悪い話の「本取山」、怪談調の「飯食わぬ女房」、鼻をかむだびに願いを叶えてくれる「はなたれ小僧様」。
面白いのを上げていくと切りがない。昔話というと勧善懲悪で道徳的なイメージがあるが、読んでいると、首を傾げたくなる話も多い。「狐女房」などは狐が化けた嫁と本物の嫁を間違えてしまい、家から本物の嫁を追い出すのだが、そこからは「雪女」のような展開で、最後には狐は帰っていくが、家は豊かになりハッピーエンドになっている。
…昔話の荒唐無稽さ、というか無茶苦茶な所が僕は好きです。
再選された昔話
★★★★☆
昭和5年にアルス社から出た『日本昔話集(上)』が、1960年に大幅な改訂を受けて出たのが本書。この改訂は昔話的でないものを除いたり、手薄だった南日本、南島からの採話を加えたもので、収録されている106篇のうち40篇あまりが新しくなっている。なお、改訂前の版については『日本の昔話』(新潮文庫,1983年)として復刻されている。両者を読み比べてみるのも興味深いだろう。
「牛方と山姥」、「笠地蔵」などのスタンダードが満載で大人も子どもも楽しめる。短い話も多いので語って聞かせるのにも使えるかも知れない。面白いのは奄美大島など南島から集められてきたお話たち。明らかに文化的背景、自然環境が異なっていて、衝撃的。これを「日本の昔話」に加えた柳田の意図がどこにあったのか、気になった。