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美神 (講談社文庫)

価格: ¥520
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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妖艶な話 ★★★★☆
この話は阿佐子という女性を9歳から35歳まで6つの話に小分けして語られている。

私はまだ最後まで読みきっていないのですが、6つの話に出てくるそれぞれの男性にかかわる話があまりに妖艶でレビューを書きたくなりました。

そして、あまり意味もなく写真を撮るシーンがあるのも謎めいたキーパーソンとなっています。写真を撮るというのは、それがその人次第では《それともたいていの場合》一生それが残って思い出になる品です。
それをわけもなく必ずすっと取り入れられているところが、美しい女性像をこの目にイメージし続けたいというような意味合いに取れる。

吸い込まれるようにしてさらっと読み上げられるような一冊です。
曖昧な美しさ ★★★☆☆
 美神と呼ばれるにふさわしい美しさを持つ阿佐子。彼女に関わった男性の目から見た阿佐子の美と、美しさ故に幸せになれない日常が淡々と語られる。
 美しすぎて愛する人に信じてもらえず、最後に阿佐子が陥る悲劇。阿佐子も自分も信じられずに、愛を確かめるために最愛の人に罪を犯させ破滅していった藤夫が、むしろ痛々しい。

 阿佐子自身の言葉では語られない、阿佐子の心情は読者の想像のままだが、悲しさよりも割り切れなさが残る。血の繋がらない美しい弟正実の存在も阿佐子の美しさと同様曖昧な感じ。9歳の阿佐子と出会った幸雄が、最終章で阿佐子を救うべく静かに現れるのが一筋の光のよう。

ある意味で残酷な結末 ★★★★☆
短編連作形式をとって、他者の目を通した阿佐子という女性の、9才時、17才時、22才時、26才時、30才時、35才時が書かれている。彼女はいつの時代も天使のように美しく、魅力的である。たいした盛り上がりもなく、そのことが淡々と描かれていく。しかし、結末は…。読んでいるうちに阿佐子を恋してしまった読者は、結末に至って「なんて残酷な作者なのだろう」と思うかもしれない。