まだこの本の1/3程しか実践していませんが，著者の「外国語学習に成功する人、しない人―第二言語習得論への招待」
で紹介されていた「メッセージの理解」の重要性を体感できた，と感じます．
内容紹介でも書かれていますが，言語学習を「水泳」などのスポーツに喩えています．
英文の多読について否定的な意見を見かけることがありますが，これについてもスポーツと似ている部分があるのではないかと感じました．
ただ漠然と無意味な失敗を重ねていても「コツ」はつかめません．その意味で，この書籍は「英文を自然に理解する」
為のコツをうまくつかむための仕掛けが施されていると感じました．

1章の構成については，通常スピードと比較的遅いスピードによる会話が収録されており，それについての質疑応答，および，
似たような「自分についての」質問に答える，というような構成になっています．それが更に，24章分の各文法事項別に続きます．
内容紹介では，ソフトウェア会社を舞台にしたストーリとありますが，平たく言うと，JohnとKaoriの恋愛
ものになっています．登場人物のキャラがたっているので，単純にストーリだけみてもそれなりに楽しめます．
もちろん，ストーリを気に入るかは人それぞれでしょうが，言語学習における「動機付け」の重要性を知ることが出来る
ようになっている，とも言えるかと思います．

付属のCDについては，私はiPhoneに転送して使っていますが，出来れば，トラック01, トラック02, ...ではなく，
章ごとにトラック1-1, トラック1-2, ..., トラック17-1, トラック17-2, ...などのようになっていれば
よかったかなと思います．On-The-Goに選択的にトラックを登録するときに，その方が簡便ですので．
星一つ減はそのためですが，5つ星に限りなく近い4つ星という事でお願いします．