病児保育は悪?
★★★★☆
発達臨床は、心理臨床とも重複する部分が多く、経験の少ない学生などには本書はよき専門書としての意味をもっている。
ただ気になった部分は、P202の病後児保育の記載である。
>病気のわが子を置いて仕事に出ていても、親も子どものことが心配で仕事にならないのではないだろうか。・・・病気の子どもの立場になってみれば、自分が病気なのに親は仕事を優先させていることを感じる結果となり、きっといい気持ちはしないだろう。・・・
この文章は、時代遅れを通り越して、「母性神話」を思い出させるような記載である。社会も、女性の社会参加も多様になった現在、このようなことを唱える者が、発達臨床を講義しているとは驚きである。