声優：岩男潤子のデビュー・アルバム。1995年発売。PONY CANYONだが、この頃はまだCopy Control CDではない。iPod や Gigabeat 使いのリスナーもOK。

　NHKアニメ「モンタナ・ジョーンズ」の主題歌になったシングル：「シャッターチャンスの連続」を中心とする内容。いわゆるアニメ・ソングの王道を行く、可愛らしいポップソングが満載だ。

　アニメ声優と侮るなかれ、楽曲の完成度は超Ａ級。ベスト・アルバムか？と思ってしまうほど、曲が揃っている。また本人の音程コントロールも正確で、演技も◎。文句なしの★★★★★だ。

　クラスメートの女友達の家に泊まりに行くストーリーの M-2 「泣かないWeekend」。

　こげ茶のシッポをふりながら、食卓を伺う（笑）ネコを歌った M-3 「食卓にルールを」。

　好きな人に手紙を渡そうと、バス停で待つ少女の前に降り立った意中の彼。しかし隣りには奇麗な彼女が…　という失恋ストーリー M-4 「恋がひとつ消えてしまったの」。

　花嫁を夢にみていた少女は、妹のまま置き去りにされたの…　と歌う M-6 「June Brideになれなくて」。

　♪シャッターチャンスの連続、指で作ったパノラマ。すましても、怒っても、絵になるネ君は…　次はそう、困ってみて♪ M-8 「シャッターチャンスの連続」。

　と実に半分も大好きな曲がある。どちらかというと元気印の曲が多く、最近の曲に多い「しっとりとした」作風は抑えめだが、完成度がとにかく凄い。シングルになっていないにも拘わらず、カラオケに曲があることからも、その支持率が伺えるだろう。

　可愛い声が好きなら、聴いて損はないヨ。

岩男潤子のファーストソロアルバムである。折からのアイドル声優ブームにのって製作されただけに、全体的に甘口で、今聞き返すと、非常にこそばゆい一枚ではある。最後に収められた「坂道」など、その後のヴォーカリストとしての成長を予感させる楽曲もある。