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ブッシュのホワイトハウス(下)

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 日本経済新聞出版社
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イラク戦争を知る上で基礎となる本 ★★★★★
イラク戦争について、実に様々な本がある中で、最初に読むべき本、もっとも基礎となる本だろう。

ボブ・ウッドワード氏の著作はブレがあり、どこまで調査のしたうえで本を書いているかについて、衝撃的な本もあれば、力の入っていない本もある。
その中で、イラク戦争についての「攻撃計画」「ブッシュの戦争」の2作を読んで、ボブ・ウッドワード氏も歳をとったな、などと感じ、この本を手に取っていない人がいればすぐに読んでみるべき本である。ボブ・ウッドワード氏の本の中では非常に力の入った本である。
ブッシュと政権を担うエリート達 ★★★★★
著者はブッシュの戦争を追っかけ、これが三冊目。イラク戦争を扱ってきており、取材源も相当なもので、政権内部に食い込んだ事実、発言を駆使しながら、その政策およびその政策の作成過程、実行過程を、冷静に、しかもやや批判的に明らかにしてくれています。驚きは、そういうエリートたちはプライド、顕示欲、ナンバーワン思考、デリカシイのない発言・・・・でお互いが張り合っており、まとまり、連絡のないことおびただしい中で、ことが進められている様。いやはや、何の根拠もなしに戦争をおっぱじめるアメリカの政権の有様、混乱振りが良く分かります。
真相を突き詰めても、未だそれを認めず ★★★★★
 下巻は2003年8月から始まります。大量破壊兵器が「見つからない」理由を
調査チームが突き止めたり、バグダッドの国連事務所がテロによって襲われた
頃からです。

 相変わらず縦割り行政の弊害は続いていて連携が全くとれていません。
一向に事態が進展しないことや二期目に入ったことで人臣の入れ替え
(国務長官や首席補佐官等々)も行いましたが(本書では一番のネックと
されている)ラムズフェルド国防長官はそのまま留任。

 誰もがラムズフェルドがネックであることや、侵攻&統治計画の失敗を
指摘するもなわばり意識や実務面から泥沼にはまっていく様を描いています。

 そして重要なのは最終決断を下す筈の大統領が(本書を読む限りでは)
積極的に事態改善に動くこともなければ、何かに対しての判断すら下して
ないのです。

 描かれているのは国民に対して現実を否認し(実情を話さない)
「夢」や「信念」を訴えることで事態は解決する、という点ばかり。

 そんなイラク戦争と米国政府(ホワイトハウス)が詰まった一冊です。
この戦争を肯定するにしろ否認するにしろ、それを始めた人たちの実情は
知るべきだと思います。それがあってこそ(立場はどうであれ)個々の意見と
して成り立つわけですから。
最も優れた情報機関は中国だそうです(p.63) ★★★★★
 1)現在のイラクはクルド人、シーア派、スンニ派の三つの勢力によるゆるやかな連合国家がゆるやかにできつつあり、ブッシュ政権の統合された国家警察という考え方はうまくいっていない
 2)何万人ものイラク人たちは自分たちが属する宗派や民族の地域に移動しており、こうした足による投票(場所や組織を離れることで不満や反対を表わす行動)こそ重視されるべき
 3)ブッシュ大統領は敵方の死者数にこだわって発表しているが、ベトナム戦争の時、北ベトナムの戦死者は100万人にも達していた一方、米国側は5万8000人にとどまっていたにもかかわらず敗北したということを踏まえておらず、いたずらにイラク人の敵愾心をあおっている

 といったあたりがまとめでしょうか(p.358-)。ブッシュ大統領のとった増派策は初期ならうまくいったかもしれませんが、もう三つに分かれてしまった現在、スンニ派だけをつぶすようなことにならないか心配ですね。

 ラムズフェルド国防長官の更迭は、古くからいわれていますが、破壊者と建設者は違う、ということでしょうか。四軍が統合された小さいながらも機動的な軍事力によって、あっという間にイラクを席巻しましたが、小さな軍隊というコンセプトにこだわるあまり(永遠のライバルであったパウエル国務長官が統合参謀本部長だった時代には圧倒的な戦力を動員して湾岸戦争を戦ったのとは対照的)、戦後統治でも増員を行なわずに、その判断ミスが命取りになったわけです。