心からおすすめできるファンタジー小説です。
とにかく、ものすごくたくさんのハラハラドキドキする冒険が詰まっています。

息つく暇もなく、一気に読めて、しかも読み応え十分です。とても良い余韻も残ります。
『アイスウィンド・サーガ』のここまでのお話は序章のようなものですし、
お話が完全に一区切りしていますので、ここまでのお話を知らない人でも、本作から
ぜひ読み始めてもらいたいです。本作からは本当にお話が壮大で、すごく面白くなります。

主人公のドリッズトは、ダークエルフであるがゆえに、世界を旅する途上で偏見をもたれ
差別されて、町に入れてもらえなかったり、ののしられたりして可哀想なのですが、
それをかばって一緒に激怒してくれる頑固なドワーフなどの仲間の存在に温かい気持ちになれます。

そうした人間ドラマに加え、さまざまな魔法使い、モンスター、凄腕の暗殺者がぞろぞろ
登場する本作は、ドラゴンクエストやファイナル・ファンタジーにも負けない
ロールプレイングゲームのような興奮を与えてくれます。
人にすすめたくなる傑作です。続きの作品もずっと読み続けていきたいです。

　多分　読者の大半が以前のアスキー版で入った口だと思うので、本書も続編として購入するでしょう。
　ただ、 アスキーメディアワークスの販売姿勢に疑問を抱いている私としては、ちょっと辛口になります。
　どうせなら、前作の再リリースを同時にして欲しかったです。
それとエディーターレビューを読むと、対象としている読者はどの世代だか謎です。
前作はジュニア向けだったのが今回はそうではないとの事で、今後もシリーズ物としてこの作品を出すのだったら、文体を統一して欲しいです。